2008年11月19日

人が一番の資源 その2 鰹節で知る産地じゃなくて人

先日、鰹節問屋のタイコウの社長、稲葉泰三さんによる「鰹節出汁取り教室」に参加しました。

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一本釣りのカツオを鰹節にしてカビをつけたものをその場で削ったもの、自然食品店でよく見かけるメーカーのもの、そしてスーパーでよくあるものなど 5種類のかつお出汁をとって味比べをしました。

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違いがはっきりと出ました。
恐るべし!一本釣り。本物のかつおの底力を感じさせてくれます。
からだに染み渡る滋味深い味わい。
これぞ味覚のエクスタシー!

スーパーとかでよく見かける一袋ずつ削りかつおが入った袋。
まあ、これで出汁をとる人なんていないと思うけれど(いる!?)、これで取った出汁のマズイことといったら、水を入れ替えていない金魚の水槽みたいな匂いがして、生くさいような、変な味。

次に自然食品店とかでよくみかける○○。
旨みは薄く、なぜか塩味がする。これにはかつおの水揚げのときに理由が・・・。

とても丁寧に本物とは何かを教えてくださった稲葉さん。
なぜ、一本釣りがよいのか。
なぜ、巻き網漁ですぐに冷凍したものはまずいのか。
出汁の濁りの原因とは?
そして、そして、私が長年疑問に思っていたよくいろいろな食品に添加されている「エキス」とは何かの謎がついに解けました。

稲葉さんいわく、「産地じゃない、結局、人だ!」
タイコウさんで扱っているのは枕崎地方「薩摩型鰹節」の伝統を引き継ぐ一本釣の本枯節。
今、一本釣りの本物のかつお節はたった2%しかないそうです。
地域のものづくりは誰をみて、やっているのか。
でも、一番責任があるのは消費者。
身を守る武器である「知恵」を持っていないから、何を選んだらよいのかがわからない。
結局、健康と引き換えにしたり、本当においしものに出会えなかったり、安いと思っていたものが高かったりする。
鰹節は一本が4000円ぐらいするけれど、かつおパックだと30g必要なものが、削りたてだと10gでよいそうです。
まがい物を基準にした値段で高い、安いと決め付けるのではなく、本物の価値に納得することが必要ですね。
ただ、その「本物」を知らなければ、どうにもならない。産地も、消費者も、浮かばれないということです。

究極の蕎麦つゆのとり方も教えていただいたので早速、“かえし”をつくって(最低1ヵ月半は寝かせることが必要)、おいしい年越し蕎麦をめざすつもりです。

以前からお会いしたいと思っていた稲葉さんとの出会いは、昨日の若杉さんのように食のご縁がご縁を結んで、結局、つながっていたみたいないつものパターンでした。これについては次回に続く…。
posted by 風土倶楽部 at 09:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 食と農の未来 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする