2009年10月20日

古本しかないなんて…

「RURIKO」を読んで、ルリ子さんの出ている「戦争と人間」3部作(3時間x3部!手(チョキ))を完全鑑賞!ところが3部はノモハン事件までしか描かれておらず、登場人物たちの行く末も気になるし、これは本を読むしかない!

ノモハン事件は1939年にモンゴルと満州の国境で日本軍とソ連軍が衝突。ソ連の圧倒的な軍事力の前に日本人1万1千人以上が戦死。という事実をはじめて知りました。第二次世界大戦が始まる前に、すでに日本は大敗していた!この事実、相当なショックです。

とにかく高校時代、この時代のことは「教科書、読んでおいてください」で見事にスルーされちゃいましたから。

「戦争と人間」は昭和3年ごろからの日本を20年にわたって描いています。まさにスルーされたあの時代。
というわけで「運命の序曲 第1部、第2部」を図書館で借りてきました。次の「運命の序曲第3部、髑髏の舞踏第1部」(題名がスゴイ…)もすでに入手済み。はたして9巻まで行き着けるか。1巻が600ページ近いです。よくこんな小説を書きましたよねぇ。

2009_1020戦争と人間0001.jpg

これがハマル。ハマリます。
今、朝、目覚めて、夜、寝る前と、昭和5,6年ごろにトリップしています。

かなり忠実に映画化されていたのねぇ。
キャストがすべてぴったりはまっている。
五代由介の滝沢修、その弟の喬介に芦田伸介、次男が北大路欣也、長女がルリ子、次女が吉永小百合…ほかに岸田今日子、加藤剛、栗原小巻、山本学、三國連太郎、高橋秀樹…などなど。当時の役者たちをよくもまあ、これほどぴったりの配役にしたものだと感心!

ものすごく丹念に調べて書かれた小説で、親切にも要所要所で事項の解説までついている。これは買わなくっちゃとアマゾンで検索してみたら、古本しかない!
戦争文学の金字塔といわれている本が古本でしか手に入らないということに今度はショックを受けてしまった。

五味川氏は1916年満州生まれ。戦争を体験し、この小説に着手したのが1960年代。戦争を体験した人が書いた重みを持つ小説は、これからは出てこないのだと思うと、ちょっと寒気がする。
昭和が始まったころ、日本は格差社会で、食べられない人が巷にあふれ、娘たちは身売りをし…。

この限りなく黒に近い灰色の時代を追体験させてくれるすごい小説です。それにしても関東軍の暴走はすさまじい…。時代の奔流というのはコワイです。

posted by 風土倶楽部 at 18:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする