こそっとタイトルを変えました。
スロー&スモールビジネスは、放射能のおかげで風前の灯火。
だからこそ、どう対処するんだってことだけれど、対処しようがありません。
前期のものはほぼ完売。
例年なら10月から新物を出していくわけだけれど、まずは検査が必要。
数字が検出されなかったとしても、東北というだけで敬遠される。
微量の数字が出たとしたら、まったく影響ない数値でも、アウト。
大文字焼きのときの反応をみてもわかるでしょう。
検出された数字は情報として出てこなかった。
影響はないといっても、ダメなものはダメだった。
検査費用はいるし、売上は確実に下がるだろうし、
東電に賠償請求したいです。
というわけでタイトル変更。
どんどん物忘れが激しくなる一方のカレイなる日々だから、その備忘録ということに。
スロー&スモールビジネスの愚痴も書くけど。どうせだれも読んでないしね。
昨日から池袋の新文芸座で始まった若尾文子特集。どうしても見たい映画が2本立てだったので初日に行って来た。「夫は見た」と「妻は告白する」両方とも増村保造監督。
文子さまは大好きな女優。20代の文子さまのあまりの妖艶さにオンナが見ても、ぞくぞくする。どちらも、「私を愛して。愛しているなら、すべてを捨てて」とすがる文子さまにオトコが翻弄されていく。すぐ後ろに断崖絶壁が迫っているのに、気がつかずに前だけをみて駆け抜けるオンナの情念。文子さまならでは。
会場は、60、70代の男性が9割を占めていて、男性トイレに長蛇の列だったのは笑えた。
11月にNHKBSで文子さまのドキュメンタリーかなにかがあるらしく、取材カメラが入っていた。
こういう文子さまもいいけれど、「女は二度生まれる」のなんにも考えていない芸者役の文子さまもいい。かと思えば、「しとやかな獣」の計算高いオンナの冷たさも。「卍」の光子菩薩の妖しさ。
60年代の映画は、映画が一番元気だったときだから、映画からエネルギーがほとばしっているように感じる。「妻は告白する」のように「妻は夫に従うべき」「一緒に死なないのはおかしい」といった今だと考えられないような価値観でストーリーが展開する場合もあるけれど、そういう価値観の中でこそ、オンナの情念はますます妖しいオーラを醸していく。
60年代の映画は、だいたいストーリー展開が読めない場合が多く、よく言えば意外性に満ちているし、悪く言えば、はちゃめちゃで破たんしている。でも、そこが好き。
BSあたりで映画特集してくれないかなあ。
新文芸座は初めてだった。かつての場末の映画館が、ミニシアターとしてきれいに変身していた。来月は原田芳雄追悼特集なので、また、行こうっと。
追悼特集が楽しみになるなんて、まさに中高年、カレイなる日々だなあ。