2013年08月30日

観賞日記 8月V 「ライフ・オブ・パイ」など

8月も今日で終わり。今月は観劇&観賞に明け暮れてしまった。
観はじめるとクセになるし、見なければ、足がすぐに遠のく。
宝塚のおかげで映画から、ちょっと遠のいている。
先日、BSプレミアムで昼間に放映されていた「赤いハンカチ」を仕事をしながら、横目でちょこちょこ見ていら、やたらと面白くて、画面を消すのに勇気が必要だった。
裕次郎さん、ルリ子さん、英明さん、みんな、いい味を出しているなあ。もうこの昭和な香り、たまりません! 今度、ちゃんとDVDを借りて観ようっと!


DVD「ライフ・オブ・パイ 虎と漂流した227日」


不思議な映画。
自然の美しさと、生き物たちの命の輝きを素晴らしい映像美で魅せてくれる。
我が家のREGZA40でも、十分美しかったけれど、これこそ3Dで観るべき映画。虎はCGによるものだとか。すごい技術!

アン・リー監督の作品は「ラスト・コーション」以来。
あれは傑作です。
今回も、緻密な構成で、映画としては★4つ以上だろうけれど、私の好みとしては3つ程度。
最後の保険員たちに語る話は必要だったのだろうか。
あの話があるおかげで、本当のことがわからなくなり、物語はよけいに印象づけられたわけだから、やっぱり必要?


DVD 大奥 ~永遠~ [右衛門佐・綱吉篇]


家光篇が良かったから、つい観ちゃったけど、盛り上がりにかけた内容。
まあ、原作もそうだから、仕方がないけれど。

ただ、哀しい女将軍はとてもよく表現できていたけど。
女の哀しさと、大きな責任を負わされたつらさ。そして、父親の期待。
最後はステキなラブストーリーに仕上がっていた。が、後半までがかなりつらかった。
映画にする内容なんかなあ。

男女逆転の面白さは、やはり家光篇に尽きるかも。
ドラマチックだし、逆転せざるを得ない理由も明快だから。
綱吉篇だと、結局、子どもを産むという役割から逃れられない女に将軍は無理なのか、という疑問が湧いてしまう。オトコが子どもを産めるようになる、というところまで逆転を突き詰めないとダメかも?(笑 そうなると女はオンナじゃなくなるし…ああ、ややこしい。

5月ごろ放映された天海祐希の「女信長」も、それなりに面白かったけれど、やはり設定に無理がある。
女の社会進出が進んだけれど、日本はまだまだ遅れているとIMFのラガルト専務理事にはっぱをかけられている日本。
男の権力者の姿を借りてではなく、実在の北条政子といった女性の権力者をきっちり描く日本映画や作品がそろそろ現れてもいいのでは?
そういう意味で来年の「レディベス」は、英国の女王が主人公とはいえ、今から楽しみだ。
小池修一郎が、日本初演のミュージカルとしてエリザベス女王をテーマにするという感覚は、やはり鋭いなあ。
はたして女王さま役は誰になるのか・・・。



ラベル:映画
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2013年08月29日

8月の読書日記 T 第2図書係補佐 など

mixiのレビューにせっせと入れていた読書感想文、というかメモ。
mixiがいつなくなるかわからないから、こっちにも入れとこ。

ヘンな日本美術史
画家が解説してくれるので、視点が画家なのだ。
構図はもとより、色やアプローチの仕方など。

頼朝像の顔の白さは暗がりで見るから。
金箔が背景にあるのも、昼間の光と夜のろうそくの光で見ると、金箔部分が透けてみえる。当時の人の遠近感の違いなど、描かれた時代の状況に思いを馳せながらみると面白いものだ。

雪舟の常に新しいものを取り入れていこうとする姿勢など、画家の心情まで読み解くなど、画家の視点による解説がとても新鮮だった。

2700人以上も描きこまれているという洛中洛外図舟木本をぜひ、じっくり観賞してみたい。きっと江戸時代の町にトリップした感覚になれるだろう。




鋼鉄の叫び 
鈴木 光司 角川書店 2010

タイトルと内容がぜんぜん結びついていない。
まずはそこに違和感。

そして、不倫と特攻を並行して考えることにものすごく違和感。

大きなうねりの中で、自分の考えを押し通すことの難しさはわかるけれど、最後のどんでん返しがあまりにも小説的で、どうもバランスの悪い作品に思えて仕方がなかった。




ボディ・レンタル
佐藤 亜有子 1996 河出書房新社

作者は、今年1月に薬物中毒で急逝。
かなり心と体にキズを負っていた人らしい。
心と体を切り離して考えたいという気持ちはよくわかった。
浄化するための文学だったのかな。
ほかの作品を読んでみないとわからないけれど。




第2図書係補佐
又吉 直樹 幻冬舎 2011年

いや、びっくり!
文章はうまいし、発想は柔軟だし、なによりも一見関係なさそうな自身の体験にもとづくエッセイと本との整合性がちゃんと取れてるやん!

すごいやつだ。もっと読みたくなる。





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2013年08月28日

観劇日記 8月 花組「アンドレア・シェニエ 愛と革命の詩」の続き

あまりにもシェニエ関連で検索してアクセスする方が多いのにびっくり。
宝塚を観劇するときに予習復習を欠かさない友人が2回目の観劇を終えたということで、聞いてみたら、、いろいろ謎が解けた。

謎というか、私自身の疑問ね。

私も、できるだけ予習はして観劇するようにしているけれど(ストリッパー物語はセミナーまで受けた)、今回のシェニエは、うっかり予習なしで観ちゃった。予習しないと、疑問が残る内容というのは作品としてどうよ、という問題はある。あるいは何回も観ないと、内容がわかりにくいというのは、やはり作品としてどうよ。

ただ、どの作品にも、つくられた背景はあるので、できるだけ情報を持って観劇にのぞんだ方が、お芝居そのものが面白くなるのは間違いない。

今回、私は、Wikiを読んでいなかったことを後悔中。

そして、シェニエ関連の本まで読んだ友人によると、シェニエが有名になったのは死後で、それも当時の有名人が絶賛したことから。そして、シェニエは大悲恋をしたわけではない。

このあたりは蛇足的予習だね(笑

まあ、オペラとの比較をちょっとしながら観ると、タカラヅカ的にアレンジされているところがわかって、より楽しめる。たとえば、1幕の冒頭のパーティでのシェニエ。オペラでは即興詩を披露するけれど、ヅカではなし。逆にマッダレーナとの手紙のやりとりはオペラではなし。

友人によると、みりおジェラールがマッダレーナに恋していたという伏線は、2回目観たら、ちゃんと組みこまれていたとか。
そして、シェニエの詩も、手紙の部分でちょこっと出てきていたとのこと。

でも、やっぱりどこかできっちり朗読してほしかったと言ったら、本来、古典を引用するいわゆる本歌取り的な詩が得意な人だったと。ということは、たぶんヅカファンがうっとりするような詩はあまりなかったのかも。

ということで、あーだこーだ考えず、らんとむさんとらんはな、みりおの初の大劇場公演をうっとりしながら楽しむというのが正しい楽しみ方、なんだわね。

が、あんまり甘すぎる内容は、どうもうっとりできない私。
大好物のアイスクリームに、これまた専門のハチミツをちょこっと垂らすぐらいまでは許容範囲だけど。
まだまだヅカ修行ができてない?(笑

ちなみに最近のヅカ作品(ロミジュリを除く)では、ちえ様の「ダンサ・セレナータ」(正塚晴彦 作)が傑作だと思っている。「ロジェ」も傑作までいかないけれど、好きだから、やはり愛と革命の詩は、好みじゃないか(笑

植田景子さんの「舞姫」は、よかったんだけどなあ…。







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2013年08月26日

観賞日記 8月 U METライブビューイング「アイーダ」

昨日で、星組のロミオとジュリエットが終わってしまった〜。
お芝居が千秋楽を迎えて、こんなに淋しい思いをしたことはないなあ。
ちえ様ロミオは、よくぞここまでというほどの完璧な完成度でした。
柚希礼音さま、本当に本当に素晴らしい舞台をありがとう!!!
このタイミングでこの公演を観ることができたことも一つの奇跡。
宝塚を好きでよかったと心底思った。

一カ月後にはREONが待っている。どうか英気を養って、また、楽しませてくださいまし。

大千秋楽が行われている中、東劇でメトロポリタン・オペラ・ライブビューイングのアンコール上映「アイーダ」を観賞。これぞMET!という内容で大満足。バブルのころは、がんばってオペラを観劇に行ったりしていたけれど、最近は地味な日々。BSプレミアムなどでたまに追っかける日々。最近はヅカ観賞に忙しいから、それも滞りがち(笑
アラーニャは、2007年のネトレプコとのロミオとジュリエットを観ていて、なんだかご縁があるなあ。
ラダメスもなかなかよかったけれど、今回、驚いたのはアイ―ダ役のリュドミラ・モナスティルスカ。超新星。ウクライナの歌手だそうで、2年前から、アイーダの準備をしたとのこと。声の厚み、美しさにうっとりだった。

舞台は、見事に古代エジプトの神殿が再現されており、2幕の凱旋シーンでは、本物の馬が数頭、兵士が100人登場し、総勢200人ほどの壮大なスケール。王とアムネリスの前で繰り広げられるダンスも、とても洗練された楽しいものだった。

アムネリス役のボロディナの迫力もまたすごくて、オンナの嫉妬の怖さがずんと迫ってきた(笑
最後に「私がラダメスを死に追いやってしまった。私の嫉妬が追いやってしまった」と嘆くシーン。あまりにも哀れで、泣けました。

このお話は、ラダメス、アイーダ、アムネリス、アイーダの父という主に4者だけの人間関係により展開され、シンプルだけれど、すごく深い。一番かわいそうなのは、地下牢の中で死ぬ恋人たち二人ではなく、二人で死のうとしていることも知らず、自己嫌悪にさいなまれ続けるであろうアムネリス。どうしてもこちらに気持ちが入ってしまう。愛されないって悲しいことね。アイーダも故郷を追われ、父に裏切りを強要され、十分不幸なんだけれど、ラダメスの愛を得ているわけだから、まあ、いいんじゃないの?なんてね(笑

二人が地下牢の中で最後に歌う二重奏の美しいこと!
地上では、アムネリスがラダメスの冥福を祈る。

最後は映画なのに思わず拍手しそうになった。

が、しかし!!!音響にもっとこだわってほしい。
おまけに空調の調子が悪いのか、途中、排気口あたりからカタカタという雑音が…。

11月からの今期のMETライブビューイングは、音響設備のよい映画館で観たい。
でも、松竹だからイマイチなのよねぇ。TOHO系でやってくれないかなあ。


ラベル:映画 オペラ
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2013年08月25日

観劇日記 8月X 「其礼成心中」と「間違いの喜劇」

今月初めに三谷幸喜作「其礼成心中」をパルコ劇場で観劇。とても面白かった。人情劇だったのでラストもさわやかな終わり方。太夫たちの語りが上手い!文楽はほぼ毎回観ているという同行の友人によると、若手のトップクラスによるものだとか。が、太夫の数そのものが知れているけれどとのこと。
時々、人形よりも、語っている太夫の顔を思わずじっと観てしまう。音声だけでも十分すごい芸になっている。

冒頭、三谷人形が挨拶。「文楽を初めて観る人」と手をあげさせたが、3割ぐらいだった。こういう公演は、文楽の未来のためにもすごくいいことかもね。客席は満席。さすが三谷ブランド!
ただ、友人によると、国立劇場での毎回の文楽もほぼ満席とのこと。彼女によると、誘われて毎回観て、それなりに面白いけれど、かたき討ちとか子殺しとかがよく物語の中に出てくるのがなんとも違和感があるというか、やりきれないそうだ。倫理観や道徳観は普遍の部分と、当時の社会的背景からどうしても避けられない部分と両方ある。かたき討ちを礼賛されてもねぇ…と、役者が上手ければ上手いほど、引いてしまいがち。
それも含めて伝統芸術なんだろうけれど、今回のように普遍的な親子の情愛や人生賛歌がテーマだと、心から楽しめる。

クライマックスの心中シーンでは、川の中を漂うという文楽ならではの演出がされていて、ものすごく新鮮だった。友人も、初めて観るということだから、画期的なのかな?

オックスフォード大学演劇協会(OUDS)来日公演「間違いの喜劇」
「ヴェローナの二紳士」や「ロミオとジュリエット」を観ているうちに、ふと英語でシェイクスピアを観劇したくなってしまった。聴きとれもしないくせに。
30年ほど前にイギリスで1年遊んでいたときに、ロンドンでストレイトプレイから、ミュージカル、バレエ、オペラまで観まくっていた。とにかく円高で、おまけにイギリスが英国病真っ最中だったから、生活費は1日1000円もあれば十分。観劇代も、バブルに沸く日本と大きく違い、驚くほど安かったため、手当たり次第だった。
不思議なもので、ほとんど聞き取れないくせに舞台の質というのはなんとなくわかるものなのねぇ。
おまけに居眠りもせず、ふむふむ…なんて観ていたわけ。雰囲気に浸っているのが楽しかった。
ブリティッシュ・イングリッシュのメリハリのきいたセリフは、どこか耳に心地よくてねぇ。
懐かしくなって、帰国してから、Royal Shakespeare Company(RSC)が来日したときに「ハムレット」を観劇したりしていた。もちろん字幕付き。

東京芸術劇場でOUDSのチラシをもらい、急に懐かしくなって、ふらふら行ってしまった。そして、もちろん字幕付き。学生たちのお芝居なので、途中、ちょっと噛み合わない部分があったりしてご愛嬌だったけれど、目的のブリティッシュ・イングリッシュを音声で楽しむというのは・・・
これが字幕があると、こんなにもそちらに引きづられてしまうものなのねぇ。つい目で追っているうちに音声がどこかに飛んでしまう。いかんいかんと思い、セリフに集中。んー、でも、つい目が…を繰り返しているうちに2時間の公演は終了。忙しかった〜(笑 そのせいかぜんぜん眠くならなかった(笑

双子の兄弟が、双子の兄弟の従者とそれぞれが嵐で二つに分かれて行方不明になってしまう。兄同士の組合せはある町で定住し、兄は妻を娶り、幸せに暮らしている。弟同士の組合せがそこに兄と一緒に行方不明になった母を探してやってくる。同じ顔をした二つの組合せによる混乱が連鎖していく…。

まあ、要するにドタバタ喜劇。もともと双子の兄たちを探しに来ているんだから、騒動が始まったときになにか気がつけばよさそうなもの(笑 まあ、それだと芝居にならない。その間に妻と兄の危うい関係があぶり出される。最後はお定まりの、母も見つかり、兄弟も出会え、妻とも和解。

シェイクスピアの場合、ストーリーのほかにセリフにはっとさせられる普遍的な表現がちりばめられているのが魅力。日本語で聴くのもいいけれど、やはりブリティッシュ・イングリッシュはいいなあ。
今回は、「おれたちは1滴のしずく。だから大海にほうりだされたら、溶け込んでわからなくなってしまう」といったようなセリフがひっかかった。脚本をみなくっちゃ。

というわけで、そこそこ楽しんできました。ロンドンでお芝居を観たーい!

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東京芸術劇場シアターイーストは最近、お気に入りの小屋。サイズがちょうどよくて、とっても観やすい。
劇場がいろいろ面白い企画を立ててくれるのも魅力的。
観劇後に劇評を行うワークショップなども開催されている。
観ただけだと、なんとなく流れてしまうから、いつか参加してみよっと。

今月は、かなり観ちゃったから来月は少しお休みしましょ。



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2013年08月23日

観賞日記 8月T スタートレック イン・トゥ・ダークネス他

「スタートレック イントゥダークネス」
先行上映を3Dで鑑賞。スタートレックを3Dで観る時代になったのねぇ。3Dはアバター以来で、3Dメガネがメガネらしくなった(笑 会場は満席。明るくなってみたら、ほぼ同年代が8割。そう、つい、行きたくなっちゃうスタトレ。でも、私はテレビのスタトレのあのチープなセットなのに、やたらと哲学的なエピソードが好きだった。なので映画は追っかけていなかったため、ちょっとついていけないところもあったけれど、でも、これはこれで充分楽しめました。スポックがちゃんとスポックでうれしい。大活躍。
BBCの「シャーロック」で好演していたカンバーバッチが悪役で登場。これもなかなかよかったけれど、全身があまり写らない。スタイル悪いのかなと疑惑が・・・(笑
ところで「シャーロック」の続編はどうなっているのだろう…前回は身投げしたところで終わっちゃってるんだけど。

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谷文晁展 サントリー美術館
谷さんは、あらゆる技法を学び、老中松平定信をパトロンにもち、日本全国を歩いて資料を収集し、幅広い人脈をもち、江戸時代後期の一級の文化人として活躍。が、人々の記憶に残る絵画はこれといって残さなかった。展示されたものを見ても、どれも完成度は高いけれど、強烈に印象に残るものがない。石山寺縁起絵巻は、素晴らしい出来だけれど、彼のオリジナル作品ではなく、400年前の原画をもとに失われた部分を書き足したもの。かつての画法に合わせ、統一感はばっちり。

そして膨大な風景や事物を移し取った資料。
カメラなど記録する機械がなかった当時の絵師は、ものすごく貴重な才能だったというのはすごーくよくわかる展示だった。
彼は、当時の文化人との交流も多く、コラボした作品を多く残している。すごく楽しい一生だっただろうなと思わせる交友録でもある。

絵師として後世に一枚残すより、やはり現世の幸せ、よねぇ…と、観賞のあとで一杯やり、ちょっとほろ酔い気分で考えました。

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ラベル:映画 展覧会
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2013年08月21日

観劇日記 8月W 宝塚花組「アンドレア・シェニエ 愛と革命の詩」と「Mr.Swing」

花組「アンドレア・シェニエ 愛と革命の詩」と「Mr.Swing」を観劇。
そう、またまたフランス革命なのだ。

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アンドレア・シェニエという実在の人物が主役で、もちろんらんとむさん。お話は割合単純で、貴族の娘のマッダレーナが革命前にシェニエとパーティで出会い、その直後に革命が勃発して、路頭に迷う哀れな娘に落ちてしまう。過酷な運命に落ち込んでいるときにシェニエの詩に出会い、勇気をもらったという匿名の手紙を出し続ける。シェニエもまた、詩の力を疑いそうになる時代の中で自分の詩に力づけられたという手紙の主に会いたくなる。そして、まあ、会うわけよ。で、恋に落ちる。が、みりお扮するジェラーるは革命前からマッダレーナに恋していて、その嫉妬もあって、シェニエを告発し、裁判で死刑になってしまう。そのシェニエを追って、バスチーユに自ら赴くマッダレーナ…。

という大悲恋もの。
とても宝塚的なお話なので、もっと丁寧にこしらえてほしかった。
大きな不満は二つ。
一つはジェラールがそんなにマッダレーナのことを好きだったという伏線が前半になくて、突然、「おれはずっと愛していたんだ!」とか言われてもねぇ…。
「えっ!?そうなの、そうだったの?」と思わず、心の中で突っ込み入れた。

二つ目の不満は…これは大きい。
シェニエの詩なるものがまったく生かされていない。詩人が主人公なんだから、彼の詩の一節ぐらいは頭に刻みこめるようにしてほしかった。どんな詩人だったのか、民衆は彼の詩のどの言葉に影響されたのか、マッダレーナはどの言葉に愛を感じたのか。
すべてらんとむさんが歌う歌でごまかされたようで、最後まで腑に落ちず、よって、物語に酔えなかった。
詩すなわち言葉の力を感じたかった。

いささか盛り上がりにかける舞台で、ここぞという見せ場はどうやら二人のラブラブシーンだったようだけれど、残念ながら、私はあまりにも甘すぎるシーンに引いてしまった。ジャムにハチミツを垂らしたような…。
少なくともいくつもカップルが出てきて踊るのではなく、らんとむ&らんはな二人だけのデュエットダンスでよかったのでは?

そして、またまた白と黒の天使が登場。ロミオとジュリエットのパターンとほぼ同じ。が、うまく機能していなかったように思う。必要ある?

と、辛口な感想だけれど、らんとむさんも、みりおも、そのほかのみんなも、そんなに見せ場がないのにとっても上手で、そこにとっても感動。花組、いいなあ。

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ショーはスウィングしていて、とってもよかったです。
まさにIn the mood。
オープニングが素敵だった。
みりおのアラビアンナイト風なシーンは、イマイチ意味わからないけれど、ヅカではよくあるパターン。じっくり観ると、かなりきわどいことをしている。でも、みりおはあのような中性的な役がよく似合う。

みーちゃんがこれから旅立つなんて意味深な歌を独りで銀橋で歌い、そこにみつるくんが出てきて、どっかに行っちゃうの的なからみがあって・・・おかげさまでうるっときました。
BASARAでのみーちゃんの伊達政宗が見事だったから、これから楽しみにしていたのに。

花組は安定しているなあ。
みりおがその中で一番不安定かもね。
でも、そこがよかったりして…(^_ ^;)
ダンスをもっとうまくなあれ 猫



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2013年08月13日

観劇日記 8月V  二都物語

ついこの間まで帝劇ではレミゼラブルをやっていたのに、今度は二都物語。
日本人は、フランス革命がお好き?

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以前は観劇は良いお席で・・・なんて思っていたけれど、ちょっと気になるものまでS席で観るのはお金がいくらあっても足りない。12500円は高い・・・ということでB席。でも、譲ってくれる人がいて、なんと2500円。
ただ、帝劇のB席。かなり観にくかった。通路側ならまだしも、階段壁側は狭いし、圧迫感があるし、できれば避けたい。

さて、お話は、フランス革命が始まる直前から、革命の嵐が吹き荒れるころまで。スカーレット・ピンパーネルとベルばらを合わせたような時期。って、宝塚ファンにしかわからないか(笑

ほんの少数の貴族階級が社会に君臨し、貴族以外は人間として扱われなかった時代の末期、ドクター・マネットは、エブルモント侯爵の犯した罪を知ったことでバスチーユに投獄されてしまう。幼い娘ルーシーは、イギリス人に引き取られ、英国で育つ。父親が釈放されたことから、パリに迎えにいき、帰りの船の中でチャールズ・ダーニーと出会う。彼は侯爵の跡継ぎだったが、貴族の横暴に嫌気がさし、身分を捨てイギリスで新しい人生を歩もうとしている亡命貴族の一人だった。ロンドンでチャールズはスパイ容疑で裁判にかけられたが、それを救ったのは同じ年頃で風貌もよく似たシドニー・カートンだった。シドニーとチャールズは、2人ともルーシーに恋をし、勝利を得たのはチャールズだった。2人の間に娘ができたあとも、シドニーは一家と家族同様につきあい、ルーシーを愛し続ける。
やがて、フランスには革命の嵐が吹き荒れ、チャールズはかつての召使の命が危ないことを知らされ、見過ごすことができず帰郷するが、それは民衆の罠で、死刑を宣告されてしまう。チャールズを助けるために渡仏したシドニーがとった手段は・・・。

というようなお話。民衆側として、マネットの身元引き受け人であるドファルジュ夫妻がいるが、実はこれが物語の大きな鍵を握る存在。民衆側が血塗られた革命に奔ってしまう情況のほとんどを彼ら、特に妻のテレーズをシンボリックな存在として配置し、貴族社会のひずみを浮き彫りにしている。

そのテレーズを演じているのが濱田めぐみ。登場の第一声から、迫力がすごかった。まさに民衆のシンボルとしての歌声。最後まで彼女の存在は大きな影となって物語りを覆い、最後の狂気を生む社会の怖さと悲しみがすごく伝わってきた。さすがです。

以前、「負傷者16人」というストレートプレイがBSで放送され、主演をしていたのが井上くん。ユダヤ人とパレスチナ人の人間関係の構築の可能性を正面から描いたストレートプレイで「見初め」ちゃったんだけど、実はミュージカル王子。
井上芳雄 浦井健治 山崎育三郎 で3大プリンス。
プリンスねぇ・・・山崎くんは旧演出バージョンのレミゼラブルのマリウスで観たことあり。
浦井くんは今回のチャールズ役で初めて。

歌声、立ち姿、お芝居、どれもいいじゃないですか!なるほどプリンス。
当たり前じゃない。
井上くんは芸大在学中から、エリザベートにルドルフで出演していたくらいなんだから。
ヅカでも、ルドルフ役は時期トップのお決まりの役だもんね(笑

10月にはこまつ座かあ・・・。そそられるなあ。

二都物語に話を戻すと、とっても悲しいお話。シドニーはすごく孤独な人だったようで、ルーシーに選ばれなかったのに、二人の家庭に出入りして、娘の遊び相手になる。なんだかなあ・・・。女は惚れた男の新家庭に出入りするなんて絶対できない。男は心穏やかでいられるのかしら。

それにしても、すみれさん。姿はきれいだし、声は出ているけれど、ミュージカルでいきなり主演級というのはないでしょ。不安定で、歌の内容があまり伝わってこない。
セリフは聞き取りにくいし。
そもそもチャールズとシドニーの2人に惚れられる女性像が見えてこない。
力のある事務所に所属しているのかな。

以下、ネタばれ。
シドニーがチャールズの身代わりになるのだけれど、その順番を待つ間のシーンが最大の見せ場。
同じく無実の罪で処刑されるお針子の女性との短い間だけれど、深い心の交流が描かれる。こんなふうにルーシー以外の女性と出会えればよかったのに。
断頭台にあがっていくラストシーン。人生はこんなにも美しい。これからきっと安らかな世界が待っている、と明るい表情で語るシドニー。やはり心穏やかでなかった日々だったのか・・・。

ディケンズの不朽の名作ということだけれど、お話としてはあまり好きじゃない。
デュマの「赤い館の騎士」も、カップルと、2人の親友の3人が最後、一緒に処刑されるという物語。当時は罪もない人が数万人も断頭台に送られたらしいから、まあ、いろいろな物語を生み出しやすいのかも。

宝塚では、瀬奈じゅんがシドニー役で上演されていたっけ。録画したので、今度、じっくり拝見しなくっちゃ。

昨日は、兵庫県立美術館で開催中の「マリー・アントワネット物語展」に行ってみた。

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新しい発見はなかったけれど、ルイ16世がマリーのためにつくったという時計の鎖や、手製のナイフなどが、生々しかった。鍵やさんをやれたら、よかったのにね。
マリーは当時の価値観では美女だったのかもしれないけれど、今見ると、鷲鼻のあまり美しいとは思えない女性。プチトリアノンなどに彼女のセンスでつくらせたという壁紙が再現されていて、どれも素晴らしかった。インテリア・デザイナーになれたらよかったのにね。

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当時の衣装を再現したもの。素敵・・・。
宝塚のベルばらや、スカーレット・ピンパーネルの衣装に近い(笑

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こんな髪飾りが流行ったのだとか。
まあ、終わりは近かった、ですね。
バブル時代のお立ち台の衣装みたいなものか。



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2013年08月07日

観劇日記 8月 U 星組ロミオとジュリエットは最高!

星組で2回目のロミオとジュリエットを観た。

最高です。

今まで観たすべてのお芝居の中で最高です。

ゴージャスな舞台と衣装、生徒さんたちの歌唱と演技とダンス。
なによりも、ちえねねのあまりの素晴らしさに息をするのを忘れそうなほど美しく、悲しく、そしてハッピーになれる舞台だった。
すべての人に観てほしい。憎み合い、争うことの無意味さをこれほどステキに伝える舞台はないと思う。

柚希礼音という人は、観るたびに進化している。特にトップになってからの進化の度合いがすごい!
歌声が、もともとハスキーボイスだけれど、以前はちょっと詰まった感じがあったのに、最近は抜けてきて、感情によって自在に声が変化するようになってきている。

髪から手の指先まで、体で感情を表現し、伝えることができる。
そのうえ、役によって、がらりと変化させることができる。
そして、歌もダンスも、とびきり上手い。
そして、そして、大きな愛くるしい目とかわいい口元がたまらくチャーミング。
こんな人が世の中にいることが不思議なくらい。

20歳ぐらいのロミオがちゃんとそこにいるんだもん。
感情が手にとるように伝わってくる。何一つ不明なことがない。
舞台のロミオとともに恋をして、怒って、落胆して、焦って、「人生のすべてを知った」気になって、毒薬を飲んじゃいそうです。
愛称はちえちゃんだけれど、これからはちえ様です(笑

そして相手役のねねちゃん。夢咲ねね。
「大阪侍」できりやんの相手役のおせいちゃんをしたときから、その愛くるしさがものすごく印象的だった。
「女は恋に生きてるんや!」
あのセリフは未だに忘れられない。
彼女も、一作ごとに見事に進化していて、今回のジュリエットは最高。
かわいくて、まっすぐで、ロミオがジュリエットでなければならなかったことがちゃんと伝わってくる。
今回、特によかったのが、最後の場面。自分を迎えに来たと思ったロミオが先に死んじゃっていたシーン。ジュリエットの幸せな気持ちから、ドン底に落ち、夢中で後を追いかけるまでの心の動きが短い時間で細やかに表現されていて、素晴らしかったです。

まさに、まさにゴールデンコンビだわ〜。
仮面舞踏会で出会ってから、恋に落ちるまでの場面の二人の心の動きが体で表現されるのだけれど、本当にドキドキが伝わってくる。演出も素晴らしいです。

どの場面もステキ。
音符に登場人物たちの心の動きがすべて表現されていると出演者たちがよく言っているけれど、本当に一音一音とても丁寧につくられている曲の数々。それを生徒さんたちがとても丁寧に歌おうとしている姿勢に感動させられる。

まだまだいくつも、いくつもちえねねの新しい舞台を観ていたいけれど、退団時期は近いのかなあ…。
宝塚はキラキラに輝いているときに消えてしまうから、だからこそ、今がますます輝くのだろうけれど。

さて、今回はBバージョン。
紅ベンヴォーリオの「どう伝えよう」も、彼女なりに気持ちが入っていて、よかった(ちえ様に免じてかなり甘い感想)、礼ベンヴォーリオの方が、若々しいけど。当たり前か(笑
真風ティボルトを観ると、紅ティボルトの方がおさまりがよかったような…。ということは…もっとがんばらないとね。
とてもよかったのが、天寿マーキューシオ。危うい感じがよく出ていたし、最後の場面の「ジュリエットを愛し抜け」も、よかった。

星組の生徒さんたちは、この作品でみんな一回りもふたまわりも成長したのでは?
細かいところは、いろいろあるけれど、そんなことはフィナーレで消えちゃいます(劇団の思うツボ)
何度観ても、また観たくなる。本物の舞台がここにあります。
残念ながら、チケットは完売なので、観てくださいと言えないのが本当に残念!

舞台というのは、いくらDVDで観られるといっても、あの生の空気感、リアル感は格別。
蜷川幸雄への100年インタビュー(NHKBSプレミアム)をまとめた「演劇ほど面白いものはない 非日常の世界」にあるように、舞台は「もっとも根源的で人間的なメディア」であり、「限定された場所でしか共有できない現在進行形の芸術」だ。そして、「絶対にどんなことがあっても消えないメディア」。

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だからこそ、生の一瞬を大切にしたい。
舞台の上にほんの2時間半だけ出現する世界を心の中にしっかり受け止めて、糧にしたい。
演劇のもつ力を心から感じさせてくれたロミジュリだった。
宝塚100年の集大成であり、日本のミュージカルの最高峰のひとつですね。

四季みたいにロングランでやってくれないかなあ…。

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2013年08月05日

観劇日記 8月T 手当たりしだいはやめよう

最近、調子に乗って、手当たりしだいに観劇していたけれど、ついに罰が当たった。
長大な物語である「銀河英雄伝説」の1巻の、それも途中までしか読んでいなかったくせに、何度も舞台化されているから、きっと面白いのだろうといつもの好奇心にあおられて足を運んだところ…

苦痛の2時間半・・・。

キャパ1360人の舞台の上は寒々として、空間ばかりが目につく。
役者は、まるで小人みたいにどの人も小さくみえる。
りっぱなのは、スクリーンの銀河や戦闘機の映像ばかり。

これ、舞台ですか?
映像に依存してない?
だったら、映画化すればいいし、アニメで十分なのでは?
まるでテレビの仮面ライダー番組みたい。

マイクの性能がよいから、つぶやくようなセリフの声も拾ってくれる。
ラインハルト、キルヒアイス、ヤンの主要な3人は、下手ではないけれど、舞台にあがっている感じじゃない。テレビでアニメ番組を見ている感じ。動きがないし、声の抑揚もほとんどない。

これ、これで舞台なんですか?
舞台は総合芸術ですよ。

ストーリーも、単なる女の嫉妬が中心で、銀河帝国はオンナの嫉妬で動いているのか。おまけにその嫉妬の中心になる侯爵夫人の演技がねぇ。。。せめて衣装をも少しなんとかしてあげればねぇ。。。イタすぎる。

が、しかし!

ツイッターなどでは、登場人物がイメージ通りとのことでけっこう好評なんだな、これが。
特にラインハルトやキルヒアイス、ヤンはばっちりらしい。
最後の拍手も、けっこう力が入っていたし。

うーーーーん、イメージの確立していない観客はものを言う資格がないっちゅうことか・・・?
見てはいけないものを見てしまったのか。
こういう世界がちゃんと受け入れられている、ビジネスになっていることに愕然。

手当たりしだいはそろそろやめにしよ。
深く反省しました。

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白羽ゆりさん、あなただけが、発声、立ち姿、動きがこなれていて、空間を持て余していませんでした。
さすがです。アンネローゼ姉さんのつくるフリカッセとやらをぜひ食べてみたいと思いました。
次回は、もっと活躍される「舞台」を観たいです。あ、SENPOに出演するんだっけ。9月は日程が合わないなあ。。。



posted by 風土倶楽部 at 14:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観劇日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月01日

「大海賊」と「永遠の祈り」

4月に一挙に放送された霧矢大夢の演目観たさにタカラヅカ・スカイステージに加入。5月は入らず、6月はどうしてもレオンちゃんの太王四神記が欲しくて、7月はオーシャンズ11と激情とREONが欲しくて、つい加入。今月はやめようと思ったら、ダンサ・セレナータ・・・これって際限ないやん・・・劇団の思うツボやん・・・。

と思いつつも、やっぱりレオンちゃんを観たい。
ならば、ついでに気になる公演は片端から録画してやる〜!ということで録画した公演の一つが「大海賊」(2001年)。そして、今夜は「永遠の祈り」(2003年)

わたるくんがけっこう好み。演技力があるから、物語に深みが出る。「長崎しぐれ坂」の卯之助でいいなあ・・・と思ったのでございます。スタイル抜群でダンスもお上手。

大海賊も、永遠の祈りも、両方とも作・演出が中村暁氏。
大海賊の方は、いろいろ不満はあるけれど、ラストが一番不満。わたるエドガーに刺されちゃった映美エレーヌが銀橋を渡って、よたよたしながら、海辺を紫吹エミリオと一緒にめざす。が、銀橋なもんだから、一人で歩かせるしかない部分があって、不自然このうえなし。もう少し演出に工夫ができなかったのかしら。
エレーヌが突然、エミリオが大好きな海がみたいと言い出して、こうなるんだけれど、それまで、エミリオはそんなこと言ってたっけ?エミリオはエドガーへの復讐には燃えていたけれど…。
エレーヌが命を落とす必要はあったのかしら。
わたるエドガーも、ほとんど見せ場なし。

きりやんが海賊の手下でやんちゃな役どころで出ていて、霧さまファンとしては、こんなところでお目にかかれるなんてと楽しませてもらった。
お話は先が読めちゃって、途中何度か中断。あまり集中できなかった。

永遠の祈りは、またまたフランス革命もの。ナポレオンが失脚し、王政復古になったルイ18世の時代が舞台。ヅカファンにとっては馴染みのある時代だし、日本の戦国時代みたいにキャラクターがいろいろ使えるから、使い手のある時代なんだろうなあ。今月半ばからの花組も、またまた「愛と革命の詩」だもんね。

わたるくんが、相変わらずとてもよい演技で、野心をもちつつも、自分の出生の秘密を知り、素生が知れないさみしい青年の心情をとても丁寧に演じている。いいですねぇ。とにかく細やかなんですよねぇ。
マダム・ロワイヤルを前に、幸せのありかを発見するシーンは、十分説得力があった。

冒頭20分ごろに聞きなれた低音ボイスがしてきて、誰?と思ったら、なんとレオンちゃん。そう、ちえちゃんです。
あ、そうか。忘れていたけれど、星組わたるさんには、もれなくちえちゃんがついてくるってことね。これは楽しめる!

うまいです。わたるジェラールに王子を騙らせてしまう悪友役。眼ヂカラがすごくて、ギラギラして、一攫千金を狙うワルな感じがすごくよく出ていた。後のスカピンのショーヴランの萌芽、ここにありって感じ。
ちえちゃんは、役によって見事に変身するのが、とにかく面白い。役に自分を入れて、なおかつ自分を輝かせることができる。なので、ついあれも観たい、これも観たいと思わせられてしまう。

最近はメイクもヘアスタイルもすごく洗練されて、ますます輝いているけれど、この若いころのギラギラした、ちょっと泥臭いちえちゃんも、新鮮でいとよろしい。

ルイ17世の姉で、ルイ一家で唯一生き残ったマダム・ロワイヤル役の矢代鴻さんがさすがで、悲しみ、悔しさ、そして、弟への愛、疑いながらも、わたるジェラーるを弟だと思いたい心情がよく伝わってきました。

大海賊よりは、うんと見ごたえのある内容だった。ラストも、希望がある終わり方で、やはりヅカはこうでなくっちゃ。

posted by 風土倶楽部 at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観賞日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする