まさにLEGEND誕生の瞬間に立ち会うことができた。
幸運にも、22日、23日2回、要するに3回とも観ることができた。
1回目は、アリーナの端っこの方だったので、ちょっと臨場感に欠け、まあ、予習かな、という感じで冷めた見方をしていたのだけれど、23日は1回目がアリーナのサブセンター、2回目が南西スタンド1階だったので、レジェンドの大きな渦の中にしっかり入ることができ、感動に次ぐ感動の1日だった。

すべてがステキで、言葉にするのがもったいないので、なにも書かないことにする(笑
私が、ちえさまに墜ちた太王四神記の希望の鐘で胸が高鳴った。
そして、「君はどこに」は、スカーレット・ピンパーネルの時から比べて、本当にちえさまは成長し、進化したのだと深く納得させられるものだった。
どの曲もよかったけれど、やはり今までの作品の中からのナンバーが一番心にしみる。
23日の1回目は、85期の同期や高校のお友達も来ていて、8500人もいるのにほのぼのした雰囲気の中の公演となった。こういう空気感を出せるのも、ちえさまだからこそ。
武道館のど真ん中でブルーのライトを浴びてFor goodを歌うちえさまは美しかった。
いつまでも観ていたかった。
まさにLegend。


千秋楽では、ちえさまの目に涙。
私たちの目からは、2時間近くずっと涙だった。
For good
その言葉の中にどれほどの思いを込めたのだろう。
きっとこの言葉を選んだときに、ちえさまは泣いたと思う。
どんどん涙もろくなるとのこと。
男役というものを研究しつくした人だからこそ、その役との決別は人一倍さみしいだろう。
あんなにステキなラブシーンができる人は、ほかにいない。
宝塚以外にだっていない。
ちえさまが作り上げたすべての役が、その作品の中で生きていた。
一人として同じような人はおらず、どのキャラクターも、思い返すと、そこにちゃんと今も生きている。
丁寧に役作りをし、キレキレのダンスをし、心に滲みる歌を歌い、フィナーレでは、満面の笑みを客席に贈る。
For goodのラスト「愛している」という言葉の深さをしっかり受け止めました、よ。
この公演は、宝塚色がものすごく排された内容だった。選曲も、衣装も、もちろん舞台展開も。
宝塚だと言われなければ、わからないだろうほどに。
これは劇団として、一つの実験でもあったのかな?
ちえさまは、新しいジャンルを劇団に置き土産にして去っていくのか。
ただ、その新しいものを受け継ぐ人はいるのか・・・それが大きな課題。
ちえさまの存在が大きかっただけに、95期前後が中心になる時代が来るまで、ちょっとした冬の時代が来るかも。
翌日は、きっと来る!と信じて、八王子オリンパスホールの「風と共に去りぬ」マチネ公演へ。
ものすごくりっぱなホールでちょいとびっくり。八王子を舐めたら、あかん。

そして、ちえさまご一行登場。
舞い上がってしまった。

よすぎる席で、なんとちえさまご一行より前に座ることに。
前列には北川景子さん。後の列には樹里さん!
おかげで振り向けばちえさま♡
ちえさまご一行と一緒に観たからか、
あるいはお席がよすぎたからか、
紅子とことちゃんがこなれたのか、
宙組より、舞台がシンプルなのに面白かった。
不思議なことに幕前芝居が気にならなかった。前方で観たからなのか?
宙のときは2階1列目だった。うーん、なぜだ。。。
風共は、こんなに面白い作品だったのか?とまで思ってしまった。
ことちゃんスカーレット、ちょっと子供っぽいけれど、その分、表情がくるくる変わって、超自己中の女の困ったちゃん状態と可愛げが交差し、わかりやすいスカーレットだった。不思議といやな女だなと思わなかった。
あんるとの二重奏が素晴らしく、聴きごたえ十分。あんるがとってもよい。
若手がみんながんばっていて、観ていて気持ちがよかった。
はるこちゃんメラニーがとってもメラニー。
レンタがすごーくがんばっていた。舞台にいるのが楽しくて仕方がない感じがした。失明する役なんだけどね。
ミッキーのベルも、お品のあるマダムだけれど、よかった。
一人ずつほめてあげたいぐらい、みんなよかった。
ちえさま一行や樹里さん、北川景子さんなどが観ているから、はりきった?
みつるも、アシュレイっぽくて、紅との対比が鮮明でよかった。
マミーも、汝鳥さんに匹敵するぐらい愛にあふれたマミーだった。
で、紅バトラーは・・・
ことちゃんは、笑いを誘う部分とシリアスな部分の明暗がはっきりしていて、見やすい。
紅レットは、今まで観た中で一番粗野な感じ。やくざな感じ?でも、無頼漢じゃない。
レットは、良い家柄の出だけれど、格式や慣習にしばれるのがいやで、自由な生き方を自ら選んだ人。
だから、無頼であっても、粗野ではないはずなのだ。
いずれにしろ、かなめバトラーも、紅バトラーも線が細すぎる。
もう少し骨格ががっしりした感じがほしい。
役作りには、そういう見た目の部分も大きいだろう。
最近のジェンヌたちは、顔が小さすぎ、体が細すぎるような気がする。
私にとっては、ちえさまにどっぷり浸ったあともあるし、ときめくレットには程遠かったなあ。まあ、そもそもさゆみちゃんでときめいたことはないから、ごめんなさいm(_ _)m
ということで、大変楽しませていただいた風共だった。ようやく名作かもしれない…と思ったほど。
故里は緑なり、って、いい歌だわ〜。
画像は、タカラヅカ・スカイステージのタカラヅカニュースより。