2015年12月07日

「御用船 帰還せず」「離れ折紙」「文福茶釜」「螻蛄」

相場英雄著「御用船 帰還せず」☆☆☆

新聞の書評にホメて書いてあったので読んでみた。
江戸時代中期になって構造改革をしないと政権が持たなくなるというのはわかる。
だから、萩原重秀のような人物が重用されたといのもわかる。
それに対して、北町奉行所の役人である柳田や高木、要するに既得権益を守ろうとする側が阻止しようとするのもわかる。
が、しかし、金を隠すというのが金融市場としてはわかるけれど、隠しおおせるものでもない。いや、逆に隠しおおせたのなら、そもそも御用船を帰還させないなどという離れ業は必要はなかったわけで…その御用船奪取のからくりも、あまり説得力がなく…設定に無理があった、と思う。
一気できたから、☆1個おまけ。

黒川博行著「離れ折紙」☆☆☆☆

新幹線に乗るのになにも読むものをもって来なかった!と、急遽、書店で目についたこの本を購入。
「骨董」をテーマにした短編集で、人間くさい登場人物ばかりが次々に出てきてとても面白かった。
骨董には、うっかり手を出さないでおこうと肝に銘じた(笑
あまりにも面白かったので、「文福茶釜」を図書館で予約。
帰りの新幹線用には「螻蛄」を購入。
文庫本を買ったのは1年ぶり。
伝統宗教の裏で欲に走る僧侶や事務局。そこに絡むやくざの桑原と、建設コンサルタントの二宮の疫病神コンビ。こちらも欲の泥沼で、それこそ泥だらけになって七転八倒する輩の話が疾走感をもって展開する。
骨董シリーズも、疫病神シリーズも、大阪弁が炸裂!
朝ドラの「あさが来た!」も大阪弁で、頭の中はすっかり大阪弁が渦巻いている今日このごろ。
螻蛄は、読んだからってどうってことない内容なんだけれど、クセになる。

さて、次はシリーズ最高傑作らしい「国境」を読もうっと!




posted by 風土倶楽部 at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする