2018年01月23日

梅田劇術劇場メインホール「マタハリ」

ちえさま(柚希礼音)主演の「マタハリ」を鑑賞。

ついに生キス・・・

ちえ組一同ショックが大きすぎる
女優なら、当然あってしかるべきシーン
でも、いまだに受け入れられず・・・

もともと宝塚が好きなメンバーばかりだから、どこかで夢をずっと見ていたいのだ。
宝塚の男役はイリュージョンの中のイリュージョン
いつかその夢が破られる日は来るのはわかっているし、わかっているから、その舞台を愛でる

では、宝塚以外の舞台の上での芝居は、なにもかもリアルでなければならないのか…といえば、そういうわけでもないはず。特にミュージカルなら、なおさらだ。
いつも思うのは、ミュージカルにおいて、宝塚式のラブシーンではいけない理由がどこにあるというのだろう。

「マタハリ」の舞台の印象は、とにかく地味。
ちえさまマタハリの衣装は、とてもキラキラしていて、豪華。
第一次世界大戦時代の話。20世紀は戦争の時代でもあり、その最初の最悪の世界情勢の中にあって、あだ花としてほんのひととき咲き誇ったマタハリを象徴するかのようなマタハリだけの豪華な衣装だ。

それに比して、舞台装置の地味なことといったら!
舞台の端から端まで、まるで洗濯干しのロープのようなものが3本ほど渡されていて、そこにカーテン状のものがかけられていて、場面展開に使われる。ドイツなら、ドイツ国旗のような柄、フランスなら、三色旗のような色合いといった具合。するするとそのカーテンがひいてこられ、その前で芝居が展開されることが多い。

いやはや、地味にもほどがある。
スケール感がないのだ。

それ以外は、鏡前と着替えだけの貧相なマタハリの楽屋と、パイプで組んだ屋上を模した階段など。
マタハリとアルマンが心を通わせるシーンも、そのパイプの屋上。
宙組のWSSのトゥナイトの場面と似ているのだが、WSSのほうが数倍美しい。
照明でどうとでもなるだろうに。宙組も、パイプが組まれた上でのラブシーンだったけれど、星が散らばっていて、それは美しかった。
マタハリの場合は夜明けなんだから、朝日に照らされたシーンにしたらよいのに。
なぜ徹底して、地味なんだ?

梅芸メインホールではなく、ドラマシティでも、よかったんとちゃうの?
演出家の石丸氏は、大きな劇場の経験が少ないのかしら。

そんな舞台だから、ちえさまのパワーは舞台の上にあふれかえっている。
とても過去のある不幸の塊みたいな女には見えない(笑

おまけにマタハリ衣装をつけてのダンス。
まさかちえさまの生腹を観ることができる日が来ようとは…
思わず拝んじゃう♡

本当にすごい挑戦だ!
声も、高音がずいぶん出るようになって、聞きやすい歌声になっている。

この日はアフタートークの日。
「なにもかも変わってしまって、みなさん、大丈夫でしょうか…」ととても心配な様子のちえさま。

変わっているかなあ…
マタハリの衣装を着てみたり、女優として役をこなしているけれど、やはり随所にちえさまが出てくる。

お稽古で力が入ると石丸氏に「柚希礼音が出ている」と注意されたそう。

確かに出ていた…そんなダメだしなら、たくさんできる。
でも、私たちファンにとっては、ダメな個所じゃないもんね。
それがちえさまなのだ!
そんなちえさまが輝く役に早く出会ってほしいなあ。

ちえさまのマタハリは、とてもピュア。ちえさまそのものなのだ。
まじめで、なんにでも一生懸命で、人を疑えなくて、与えられたものをやさしく、そして、必死に守ろうとする。

ちえさま・・・♡

アルマンが入院しているベルリンの病院に命がけで行くシーンが好き♡
凛々しくて、必死で、たくましくて、美しい。
2幕が圧倒的によいのだ。

それにしても、マタハリの秘密にしなければならない過去って、なんなのか?
父親にレイプされて、ダンナに裏切られて、子供を殺された過去なら、ラドゥーに脅される必要があるのかしら。
プログラムを買い忘れたので、次回にチェックしよう。

マタハリは、どうやら各国の政府高官などのコールガールという存在でもあるらしいのだが、そのあたりも隠したい過去の一部なのかな。その謎めいた感じが、残念ながら、ないのよね〜。アルマンとの恋の落ち方をみていると、過去があるわりにはすぐ信じてしまうし(笑 
ちえさまのまだまだ力を発揮していない未開拓の部分もあるだろうけれど、脚本のせいもあると思う。
韓国バージョンを観てみたい。

ラドゥーが、ソファでマタハリに迫るシーンでは、あら、デジャブ…
黒豹で、紅ちゃんがねねちゃんに似たような感じで迫っていたなあ。
衣装まで似ていて、かなりむふふ・・・と楽しかった。
あれから、すでに3年。早いものだ。

オープニングの戦闘とパリの街の戦火におびえる群衆(といってもスケール感はないんだけど)のシーンの歌が、とっても聞き取りにくかった。かなり前方センター席だったのに、こんなにぼわぼわしちゃって、歌詞が聞き取れないというのは、私の耳のせいか?と思ったら、後方席で見ていた友人たちも同じように感じたとのこと。エコーが強いのか、合唱の歌詞が聞き取りにくいところが多々あった。

ラストシーンのちえさまの歌は、ぞくぞくするほど素敵だった。
昨年のロザリンドのラストシーンのお歌からすると、一段と進化していた。
ブルーの布がゆらめいて、新感線の「蒼の乱」の忘れられない天海姐さんのラストシーンを思い出した。
あちらの方がスケール感があったけど…

あの演出は必要なのかなあ。
私なら、「あの瞬間」に暗転して、終わりにするけど…
もしくは、もっとドラマチックにする。

加藤和樹ラドゥー、東啓介アルマン、そして、ちえさまと役者はそろっているのに、舞台展開と舞台デザインが残念。いい役者たちをもっと輝かせてくださいっ!

今年後半こそ、ちえさまらしいちえさまに会えますように。
REON JACK3を心から待ち望むちえ組一同だ。

小池修一郎氏とちえさまがタッグを組んで、ワクワクするような作品をまた作ってくれないかなあ。

posted by 風土倶楽部 at 17:42| Comment(0) | 極私的観劇日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月12日

宝塚歌劇団 宙組「WEST SIDE STORY」

真風ファンの叔母にチケットを取ってもらい、初日を観劇。
ゆりかちゃん、大丈夫かしら・・・心配で・・・とドキドキしまくっている叔母
もちろんテンション高め

私も、真風は大丈夫なんだろうか…と心配でドキドキ
でも、かなり冷静

ちえさまマタハリなんて、1か月以上前から、心配でドキドキしまくっているのに

真風登場シーンから、息をひそめて、叔母と共に見守っちゃった。

が、しかし!!!

心配は完全なる杞憂に終わったのである。

真風は、りっぱにトップとしての責を全うしていた。
歌が格段に上手くなったし、歩き方も、変な揺らぎがなくなったし、セリフも明快。
この三段跳び的な成長を促進したのはなんなんだろう

いや、私が宙組を真剣に見ていなかっただけか…

ちえさま門下生が、また、一人立派に巣だったのね(涙

オープニングのジェッツ団とシャークス団のダンスによる小競り合いに
映画と同じやん!
なんと映画の宣伝写真と同じ足の上げ方だ!
と、まずワクワクさせられた。

プログラムにある昔の舞台写真では、あんなに足はあがってないもんね
みんなのダンス力すごいぞ!

殺伐とした冒頭シーンのあとの真風登場では、一陣のさわやかな風が吹き抜けるようだった。
ギャングを卒業し、地道に歩き始めた青年の人生への期待・・・そして、なにかに出会えそうな希望
そういうことをきちんと伝えられる真風の登場の仕方に、まずは驚かされた。
(どこまで真風のことを過小評価していたのだ!とファンに怒られそう (笑))

Tonightのシーンの美しさに息をのみ、マリアとアニータの歌に魅了され、次々と繰り出される名曲にうっとりし、ドキドキさせられ・・・

そして、ラストシーンの星風まどかちゃんの演技に涙した。

たった一人だけで、物語を締めくくるまどかちゃんの息詰まる演技。
今まで名曲とともにあった演者たちなのに、ここは音なし。
ただ、まどかちゃんマリアの哀しみ、怒り、そして、悲しみ、どうしようもない悲しみが舞台に満ち溢れる。

思えば、ロミオとジュリエットの恋は、ジュリエット主導なのだ。だから、ウエストサイドも、マリア主導。
最初に、決闘にはいかないというトニーに、あなたが止めるのよと言うマリア。
このマリアの願いがなければ悲劇は避けられたかもしれないのだ。

ひとつとして、いらないシーンも音楽もない、研ぎ澄まされた楽曲により、最初から、最後まで緊張感がみなぎる。

人種差別、移民たちの苦しみ、葛藤、若者たちのはけ口としての決闘。そこに行きつかざるを得ない彼らの背景までもが言葉や行動の端々にきちんと描き込まれている。
久しぶりに見たこのミュージカルのすごさを改めて感じることができた。

大劇場でやってもよかったんじゃないのかなあ。
今、このミュージカルをやる意義は、すごく大きいから。

男役たちの頑張りを大いに認めたうえで、ひとつだけないものねだりをさせてほしい。
みんな、もう少しでいいから、体重を増やした方がいい。
華奢だから、とにかく軽い。

男役だけで踊っていると、どこか頼りなげ。そこに娘役が加わると、急に男っぽく見えてくるんだけどね。
これが宝塚だから、やっぱりないものねだり、よね〜
ききちゃんのベルナルド、ずんちゃんのリフも、適役。
でも、それぞれ、やっぱりベルナルドにはアニータが、リフにはヴェルマがそばにいるときがステキに見えた。

7月の梅芸で、また、観ようと叔母と約束。
でも、これ以上、進化するかしら・・・と叔母。

ファンゆえの心配なのだ(笑

そらのアニータが、迫力があって、とてもよかった。
適役!
激情のカルメンをやってくれないかなあ。


posted by 風土倶楽部 at 23:14| Comment(0) | 極私的観劇日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月02日

宝塚大劇場 花組「ポーの一族」

今年の初観劇は、花組「ポーの一族」

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今や、お国から、勲章までもらっちゃった小池修一郎氏が、40年近く舞台化したいと狙っていたという原作の舞台化。ついに、ついに15,6歳の少年をトップが演じ通すという宝塚始まって以来の作品の登場〜!
これは観に行かずばなるまい。
花組は、ミーマイ以来だから、2年ぶり?

漫画が原作のものにリアリティを求めるというのは変な話だけれど、この舞台化のカギを握っているのは、エドガーがどれだけ原作に近いものに仕上がるか、そのリアルさにかかっている。いやいや、近いものではなく、そのものでないと、原作の世界観がすべて壊されてしまうことになる。

プログラムに小池氏が書いているように明日海りお(みりお)というトップスターの出現こそ、舞台化を可能にしたと思う。

人間の無邪気な少年で始まり、永遠の命を得て、悲しみをたっぷり抱えたバンパネラとして成長し、果てしない時を旅する少年となるまでを、みりおは実に丁寧に細やかに演じている。

なにがびっくりといって、ちゃんと少年に見えるんだもん
それも飛び切り美しい少年に…

だから感情移入がとってもしやすい♡
これぞ、宝塚なのだ

エドガーの喜び、悲しみ、焦り、あきらめ、不安・・・
メリーベルという唯一の支えを守り通そうとする健気さ
アランに惹かれ、シーラにときめく、まさに少年の心を持った美しきバンパイア

大人たちに翻弄され、運命を握られていくエドガーにこんなに寄り添えるとは思わなかった〜。

みりおちゃん、お見事!
「春の雪」の清さま以来のみりおにしかできない役を得ましたね
これは語り継がれるだろうなあ

ちぎちゃんのルパン3世も、お見事だったけれど、エドガーは、なんといっても「少年」なんだから。
宝塚と漫画の世界の親和性の高さが、またまた証明された。

舞台展開は、相変わらずのイケコならではのもので、まあ、いわゆるイケコ歌舞伎
盆回しががんがん行われ、1幕ラストは全員がそれぞれの立場を歌いあげ、大好きなバルコニー(ナポレオンでも、AFOでも大活躍)も登場。

お話が、途中、あらあら…というぐらい、語りやら、寸劇やらで、猛スピードで進む部分があり、ばあやは復習兼予習をしておいてよかったと思った。
客席は、ついていっていたのかなあ
まあ、ほぼ出ずっぱりのみりおエドガーに目を奪われていると、主軸ストーリーだけで十分という気分になるんだけどね(笑

とはいえ、1幕終盤でちょいと気絶しそうになった。
いかん!と思い、必死にこの世に戻ってきたら、柚香光(ゆずかれー)アランと、エドガーが銀橋で絡み合ってた。
なにかいいものを見逃したのか?(笑

ポーツネル男爵夫妻、メリーベル、アランをはじめ、登場人物がどれも生きていて、素晴らしい!
特に仙名 彩世(ゆきちゃん)のシーラの役作りには、感心させられた。
人間ならぬ美しさと儚さとコワさを、みりおエドガーに呼応するように醸していて、ほぼ二人で世界観を作り上げていると言っても過言ではないような…

できる娘役トップだ!
フィナーレのゆきちゃんwith B(ちなつ鳳月 杏 とあきら瀬戸 かずや)が、華やかで、美しくて、とっても素敵だった♡

ちなつのジャン・クリフォードも、あきらのポーツネル男爵も、漫画から抜け出たように、いや、それ以上に素敵なオトコたちだった。
シーラが、命をかけて愛してしまう男爵、誘惑したくなるクリフォードなのよね〜♡

久しぶりに観た花組
あの目立つ子はだれだ?と思ったら、マイティ(水美 舞斗 )
うまいなあ…と思ったら、タンバリンみちると和海しょう
専科の一樹さんはじめ、組長など、脇をしっかりベテランが抑えている。

思ったよりはアランかれーが、はまってはいたけれど、存在感がいまいち薄い。
アランがエドガーに惹かれていく過程が、すでにストーリーを知っているから、そうなんだ…とは思うけれど、ちょっと唐突かな。

ラストのまさかのペガサス登場!
実際はペガサスじゃないけれど、例のあれね。
相変わらず、胴体が見えちゃっていて、おいおい・・・
まあ、エドガー&アランを見上げていれば、すぐ気にならなくはなるけど…でも、ないか(笑

老ハンナの消え方が完璧だったので、メリーベルや、シーラの最後をもう少しなんとかならなかったのかなあとつい思ったりして…

人間の命を奪わないと生きていけないバンパネラの生きている意味とは?なんなんだろう・・・と考えると、
人間も、また、ほかの生物の命を得て生きながらえていることに思い至る。

愛を求めて時の中をさまようエドガーが、いつのまにか他人事に思えなくなるといったら、いいすぎかなあ。
宝塚には駄作も多いけれど、たまに(最近はそこそこの打率で)いい作品に出会えるから、やはり観たくなっちゃうのよね〜。

近々、もう一度観るので、また、印象が変わるかな。

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2幕はバラなし
プログラムを読んじゃうと、つい「ぽいち」と読んでしまう(笑

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いや〜、美しい♡
ふんだんにエドガーたちが現れるプログラム♡

そして、これにも、くらっとした。

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ゆりか(真風涼帆)、やばい(笑






posted by 風土倶楽部 at 22:23| Comment(0) | 極私的観劇日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする