2008年06月25日

人のふんどしで相撲をとるな!と怒るの巻

銀座の某デパートで「デザイン物産展ニッポン」なるイベントが8月下旬に開催される。
こちらの企画団体から、「りんご」を岩手のデザイン物産として選んだので展示と販売に参加して欲しいと要請があった。
岩手からは、伝統物産として浄法寺漆汁椀、デザイン物産として南部鉄器テープカッターと「りんご」、デザインタウン誌は「てくり」を選んだそうな。

デザインは商品の一部。選ぶのは勝手だけれど、その背景も、全部伝えられるならまだよしとするが、デザインだけを切り取って展示するというのは風土倶楽部の趣旨には合わない。おまけに物産展に出品すれば、商品を撮影してカタログに掲載するという。私は「りんご」は「物産」というカテゴリーにあえて入れていただきたくない。そのうえ、今期の商品がもう底をつきかけている。今まで買ってくれているファンのみなさんとお得意先のお店に出すのが精一杯だから、これ以上、目立つ必要もなし。

不参加を正式に文書で表明したところ、企画者の代表の方から直接、再検討のお願いのメールが来た。そこで下記のように理由を述べて、再度お断りをした。
「このたびは、弊社オリジナル商品「りんご」をお選びいただき、本当にありがとうございます。また、このようにメールをいただき、大変光栄です。が、やはり今回は不参加とさせていただきたいと存じます。

丁寧につくればつくるほど、生産量は限られます。
そのうえ、りんごは減農薬、除草剤不使用のりんごを使用しているため原料確保も大変な状況です。
「りんご」は本当に気に入っていただいた方たちのの手から手へ渡り、ファンになった方やお店にご注文いただくことで少しずつ静かにゆっくり広がってきました。
おかげさまで今期も大変好評で、完売間近です。来期の生産量も限られ、今まで支えてきてくださったお得意様やファンの方の需要に応えるだけで精一杯というのが現状です。が、今後も、特に大きく増やすつもりもありません。

私にとっての風土倶楽部、そして「りんご」は、岩手の雰囲気とデザインを結びつけるにとどまるものではなく、暮らしの質を問い続けるものです。ものを選びとることにおいてデザインは、一つの要素にすぎないのではないでしょうか。

「りんご」をお買い求めいただいている方々は、かわいいパッケージだけでなく、おいしさはもとより、つくる人やその背景にあるものを気に入ってくださっていると考えております。そうしたものを的確に伝えられているこのパッケージのデザインを「物産」というカテゴリーに入れていただきたくないというのが本音です。

デザインのことには門外漢の私がとても失礼なことを申し上げて、すみません。私にとって、そして風土倶楽部にとって、「りんご」というこの商品がどれほど重要で特別の意味を持つものかをご理解いただければ幸いです」

忙しいのにふだんつきあいのない分野の人にどういったら理解してもらえるか必死に考えて書いたメールなのだ。
ところが2,3日して、今度は事務局がりんごの生産者である市嶋さんに「りんご」を出してくれと打診してきたのだ。
そのうえ、数日後に迫った商品撮影に間に合わないので急いでいるという。
当然のことながら、私は激怒!失礼極まりなし。

事務局に即、電話。
なぜ、こちらで断りを2回も入れているのに、市嶋さんにまた、連絡するのかとクレームを入れたら、岩手県工業技術センターに依頼して、岩手の「物産」をいくつかピックアップしてもらった中に「りんご」があったからという。
結局、風土倶楽部として出した不参加の書面もメールも完全無視されたのだ。
風土倶楽部のブログ、そして、このLJ21のホームページを見れば、どのような経緯で商品化され、どのような思いが込められているかわかるはず。それらを見た形跡もないといことが判明した。
ただ、デザインだけで選んでいるということがよりはっきりわかったというわけ。
上記のメールにも未だに返事はなし。
ますますもってまったく出品する必要なし!

久しぶりに心底、怒りに震えました。
銀座、デパート、デザイン物産などのキーワードでアミをかけられ、勝手にレッテルを貼られ一網打尽にされてしまう怖さを感じた。
地方は何度、こうして大きなものに飲み込まれ、吸われ尽くされてきたのだろうか。

デザイナーの団体が企画するなら、自分たちの会員のデザインしたものを展示すればいいと思う。
そして、あたなたちが考える「デザイン物産」を披露する場にすればよいのだ。
人のフンドシで相撲を勝手にとるな!といいたい。プンプン!

今回のことで風土倶楽部店主は「りんご」ちゃんをスローにスモールに穏やかに生きるシンボルにしようとますます決意するのであった。
・・・続く
ラベル:りんご
この記事へのコメント
そうだ、そうだ。
Posted by ソラリス at 2008年06月25日 11:48
先日もまた、お世話になりました。
心強いお言葉、ありがとうございます。
Posted by あさだ at 2008年06月25日 13:19
まったく賛成。
わが子のような、かわいいりんごちゃん!
信頼の置けない人に渡すことはないです。
「思い」を共有することができる商品と売り方が、風土倶楽部らしさだと思います。

怒りはカレイを減速します。たまにはいいですね。
Posted by plannet four 中村 at 2008年06月25日 14:06
ご賛同、ありがとうございます。

怒りはカレイを減速するという法則は知らんかったわぁ。カレイなる日々でお肌荒れ荒れでユーウツ。これで少しよくなるかしら。
Posted by あさだ at 2008年06月25日 16:49
東京は物産展の坩堝、銀座だけで“日本一周”できるそうですね。案内mapまであってまたびっくり。故郷の物産展を見てもいつも「ふう…」
いったい誰が考えているんだ、といつも思います。
ホンモノはもっといいのに〜すっかり“見世物”
売り手にたいしてもそうなのに 作り手にたいしてもこれではあんまり…「どうだ売ってやるぞ」ということなんでしょうね。
人のフンドシで、をこえて次元の違う「どこの星の人?」な感じです。
りんごちゃんは「ここの星の人」で愛していきましょう!
怒りも(でも喜びも)パ〜っと発散して お肌つるつるになりますこと願っております。
Posted by kicco at 2008年06月25日 18:08
朝田さんへが怒るのは当たり前!!!!!!。
何か最初に企画ありきで出展者の気遣いなし。断っているのに、生産者の方にまた直接連絡をとるなんて、仁義なんか関係なしですね。
大切なりんごちゃんを物産展に
出さなくてよいと思います。人から人へ、またモノから人へ思いも一緒に伝えるのが風土倶楽部なのですから。また、そういった場では、本当のりんごちゃんの魅力が伝わらない気がします。

Posted by yagi at 2008年06月25日 20:37
みなさん、りんごちゃんを愛してくださって、ありがとうございます。涙…。大切にしないといけないですね。みなさんにかわいがって育てていただいているのですから。店主として、りんごの育ての母の一人として、しっかりしなくっちゃ!
Posted by あさだ at 2008年06月25日 23:09
姉さん!りんごちゃんはみんなに愛されてますね〜。
そうやっておいしいとこだけ切り取ろうとするから、ますます地方がおかしくなる。
磨けば光る宝物に、デザインの力は必要ではあるけど、では真剣に生産者と、商品が生まれる背景と向き合う人は中々いない。

姉さんは自分のできる範囲でそれをやっているから私は尊敬しているのです。
今回みたいなことがあるとますますそう思う。

そしてそれを理解しあえるお客さんと生産者の方で本当によかったですね。

その物産展を企画するより、地方の宝と真剣に向き合う姉さんみたいな人が増えればいいな。
Posted by katakataミチコ at 2008年06月26日 09:20
こちらのコメント、そしてメールを送ってくださった方々、みなさんが一緒に怒ってくださって、とてもうれしいです。今回のことで、私は周囲のブレない方たちに支えられて、ブレずにやってこれているのだとつくづく思った次第です。

お肌の調子が少し好転。このまま治ってほしいなあ。でも、もう怒るのはいやだし。。。
Posted by あさだ at 2008年06月26日 21:59
りんごちゃんとそれに関わるひとたちは、
やっぱり、幸せだーと感じました。

日頃の朝田さんのご苦労はよーく見ていますが、
持続可能な速さでりんごちゃんが育まれていると感じましたよ。
Posted by たにぐち けいじ at 2008年06月27日 23:59
りんごちゃんがつなぐ人の輪ですね。

スローにスモールにいきませう。
Posted by あさだ at 2008年06月28日 09:15
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