2006年01月26日

森の案内人たちの熱い交流

ちょっと話はさかのぼりますが・・・、
先週の土曜日に岩手県住田町で森の案内人講座に参加してきました。

住田町は、FSC認証にも積極的な「森林・林業日本一の町」を掲げてがんばっていますが、
その一環として、地元の森や自然についてもっと学び伝えていこうという呼びかけに、町民有志が立ち上がり、勉強会や散策会を行っています。

決して人口の多くない町に15名も手を挙げて、毎回熱心に学び活動しているなんて、私はいつも感動しています。彼らが行った散策会は、このブログにもあります。

さて、今日は、新潟県松之山町(現在は十日町市に合併)で、同様に、里山の自然を伝える「森の学校」キョロロ。の学芸員永野さんをお呼びしての勉強会。
http://www.matsunoyama.com/kyororo/
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横浜国大で博士号を取られた永野さんの専門分野は昆虫。そのほかのスタッフと合わせて、年間約100回ものイベントを開催しているそうです。
自然だけではなく、地元の技や文化の掘り起こしな土にも取り組んでいて、伝統工芸の実演の回も頻繁に行っています。

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参加者一同が感激したのは、昔遠くの田んぼで田植えや収穫するときに、寝泊りするためにつくられていた「かやぶき小屋」の復元。インディアンのティピのような形が全てカヤでつくられているので、なんと軽トラ10台分もカヤを使用するそうです。車で移動が可能になり、もう作られなくなったこの小屋を、地元の年配者とキョロロ。のスタッフが一緒に復元。
最初の組み木をつなぐのが、地元で軟い枝のリョウブやマンサクだったり、これをつくることでカヤ場が保全されたりと、地域の風土と知恵がつまっている「かやぶき小屋」です。キョロロ。は、里山保全技術の開発も研究する役割を担っていますが、全国共通の技術ではなく松之山町の固有性に根ざした「風土の技術」を、地元の人と一緒に掘り起こし考えていきたいそうです。「風土の技術」なんて、とても素敵な言葉だなぁ。

そのほかにも文科省の補助金を取得し、小中学校の総合的学習のサポートや、子ども学芸員制度など、地域の子どもたちや、年配者の方たちを巻き込み、地域に根ざした取り組みを心がけています。

科学者でありながら、子どもたちと同じように昆虫の発見を楽しんだり(子どもたちを引き込むためには、教えようとするのではなく、子どもと一緒になって楽しむことが一番!という言葉もとても説得力がありました)、地元の人たちの自然に対する見識や知恵の深さに謙虚に学ぶ姿勢をもっていたり、素晴らしいキュレーターだなぁ、と、いたく感動。

県の補助金もあって立派な施設は建ったものの(なんと8億円!)、こういう施設を生かすも殺すも、そこで働く人次第なんですねぇ。

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とにかく、今日の案内人講座は永野さんの熱意と取り組み内容の密度の濃さに、案内人講座の参加者も感激。1時間の講演後も質問が止まず、大いに触発されたようで、素晴らしい勉強会でした。みんな、最後は、「来年現地を見に行こう!」の挨拶でお別れ。こうやって、同じ理念を共有する人たち同士が、刺激しあうのはいいなぁ、と微笑む裏方でした。

案内人の活躍も含め、住田町の自然を紹介するBLOG、種山ヶ原森林公園へ、も合わせてご覧ください。
ラベル:森林
posted by 風土倶楽部 at 10:42| Comment(0) | 岩手 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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