2009年07月13日

「ディア・ドクター」と「愛を読むひと」

「ディア・ドクター」
鶴瓶なくしては成り立たなかった映画です。
ぬめっとした怪しさ、ほっとする温かさ、どないしよーという不安感、その時々に彼が考えていることが伝わってくる、それってすごい演技力ということ?
そういえば落語家ですもんね。
余貴美子、八千草薫もいいです。役者選びがうまい監督ですね。
ネタばれになるので詳しく書けないけれど、鶴瓶と瑛太のクライマックスのシーン、すごくいいです。セリフの一つひとつがピンと立っていました。「私は何者なんだろう…」と最近、考えることが多い私。人生なんて、そんなもんだよね〜と、妙に腑に落ちました。

「愛を読むひと」
原作を読んでから観ましたが、原作を凌ぐほどよい出来という珍しいパターンだと思いました。ケイト・ウィンスレットがアカデミー賞主演女優賞を受賞した作品ですが、この受賞はものすごく納得。これまた、すばらしい演技です。レイフ・ファインズも。
第二次世界大戦でドイツ人の背負ったものの深さに初めて目を開かされました。このような小説というかたちを得て、深い傷というものは伝わるものなのだと文学の力、意義を感じさせてくれた映画と原作でした。
ただ、全世界500万人が涙した原作というコピーも、タイトルの「愛を読むひと」も、内容の重さからするとちょっと甘すぎます。原作のタイトル「朗読者」がぴったりです。でも、それだと興行的タイトルとしては厳しいのかも。

両作品とも、厳しい現実の状況に舞台を借りたフィクション。もう一度観たいです。本も、もう一度読みたいし、西川美和さんの小説も読んでみたいです。


posted by 風土倶楽部 at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観賞日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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