2009年08月30日

フィクションの中の真実

政権交代実現ですねぇ。。。
どんな世の中になるんでしょう。

先週は相変わらずスランプのドツボ。
こういうときにはジタバタせず、本と映画にかぎる。
大好きだった本が、いつのまにか仕事がらみの本ばかりになり、エンターテイメントとしての本を読むことがほとんどなくなって久しかったのでまるで乾いたスポンジが水を吸うみたいにフィクションの世界に溺れています。フィクションの世界にこそ真実のかけらが…。

2006年に映画賞を総ナメした「ゆれる」(西川美和監督)をようやく鑑賞。
「ディア・ドクター」を先月、ロードショーで観て以来、とても気になっていた。
人間がきちっと描かれていて、思わず2回続けて観てしまった。

2009_0830nyan0008.jpgついでに勢いで小説も読んでみた。脚本を書いた西川監督自身が書いたものだから、とても興味深い。
読みながら、映画のシーンが浮かび上がってきて、補完できるかと思いきや、西川さんは肝心なところは映画と同じく曖昧なまま。
感性の鋭さと表現力のすごさ、そして、ディア・ドクターもそうだったけれど、キャスティングのすばらしさ。
まだ30代半ば。すごい人がいるもんです。「きのうの神さま」も読みたい。

2009_0830nyan0009.jpg友人が好きでしょう・・・といって貸してくれたのが「RURIKO」(林真理子著)
真理子さんにしては、ちょっと粗いつくりの内容だけれど、ゴシップ小説として読めば、かなり面白い。
私の大好きな時代の日本映画の裏話、主に恋愛模様が書かれているので、今後、映画を観るときにもっと面白く観れそう。

その勢いでルリ子さんの出ている「戦争と人間 第1部」(山本薩夫監督 1970年)を観た。
こんなに骨格のしっかりした日本映画、それも戦争をテーマにした映画があるとは驚きです。
東宝で作られている戦争ものとは一線を画したもので、当時の日活の心意気が伝わる。
昭和3年から7年までの陸軍が暴走を始める中、五代という架空の新興財閥が戦争を食い物にして利益をむさぼっていく様を描いている。

cap041.jpg先日、テレビで放映されていた「硫黄島からの手紙」(クリント・イーストウッド監督 2006年)の軍服姿はみんなどこか華奢で、リアリティがなかった。特に主演の二宮和也に昭和の匂いがまったくせず、下手ではないのに時代の空気感というのはどうしようもないなあと。
↑「戦争と人間」は昭和45年の作品。まだ、軍服にリアリティがあるんですよねぇ。
つい昭和20年から50年ぐらいまでの日本映画に魅入ってしまうのは、遠い時代の空気を手繰り寄せたいからなのかなあ。
あの時代の役者には、どこか“凄み”がある。。。滝沢修、芦田伸介が出ているだけで納得させられてしまう。
ルリ子さん、美しいです。

日本映画界が斜陽になっていく中で最後の大作として作られた映画で、
4,5部まで作られる予定だったけれど、3部のノモハン事件で終了せざるを得なかったそうだ。
高度経済成長期に突入していたにもかかわらず。

こんな映画をまた、きっちりつくってくれないかなあ。
学校で教えてくれなかったこの空白の時代を埋める意味でも。

などと考えるのは、カレイなる日々現象、でしょうか。

cap039.jpgルリ子さんが大好きだったという石原裕次郎の本格デビュー作「狂った果実」(1956年)も拝見いたしました。RURIKOでは、ルリ子さんの人生を語る上で重要なファクターとなっている映画だったので。
映像は今観ても新鮮!

ただ、裕次郎さまは歯並び悪いですねー。下膨れだし。スタイルはいいけど。私はルリ子さんとは好みが違うみたいです。
「戦争と人間」に出ていた田村高弘の方が好みかな・・・なんてね(笑)

 
 

posted by 風土倶楽部 at 23:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観賞日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック