2009年11月28日

国際有機農業映画祭にて…コーンなことになっていたなんて…

友人のNさんに1ヶ月ほど前に手渡された国際有機農業映画祭のチラシ。すっかり忘れていて気づいたのが一昨日のこと。演目を観ていたら、久しぶりにビビッ!

というわけで、朝、一番の上映に駆けつけました。
ちらほら見知った方々にお会いして、お目当ての「キング・コーン 〜世界を作る魔法の一粒〜」(2007年アメリカ)を鑑賞。

「俺たちは、親より寿命が短いみたいだ」とある日、疑問を抱いた2名の大学生。毛髪は食べた結果が一番長く留まるところということで調べてみたら、「君たちの炭素はコーンだね」と。

二人はアイオワのどこまでも続くコーン畑でキングコーンを作りながら、ふかーくコーンの利用のされ方を追求することに…という映画。

原稿を書くために砂糖に詳しくなって、異性化糖にもようやくリーチした私にとって、そのもっと奥深いところに到達できたわけで、タイムリーな映画との出会いでした。

そう、異性化糖の原料の一つがキング・コーンなのです。
高果糖コーンシロップ。大量生産の加工品の甘味には大抵使われているもの。
もちろんシロップだけでなく、コーンプロテインだとか、デキストリンだとか、コーンでつくられている化学物質は山のようにある。
主食でない加工用、工業用が全体の53%を占めている。

なぜ、こんなふうにコーンが大量に食品に(食品だけではないのだが。それは映画の公式ホームページをどうぞ)使われたのか。
それはひたすらに増産をめざしたから。
政府の助成金制度、機械化、品種改良、遺伝子組み換えとあらゆる可能性を総動員して、大量生産を実現させた。当然のことながら、量が多くなれば、価格は下がる。余らせることができないから、シロップにする。牛の飼料にする。

牛はコーンを食べて進化してきたわけではないから、生後120日以上与え続けると病気になる。でも、出荷されるのは140日から150日。ということは…?
与えられる飼料の99%が穀物。これが胃酸過多となり、酸毒症を引き起す。抗生物質の70%が畜産用なんだとか。

コーンで脂肪をたっぷり蓄えた牛の肉がハンバーガーとなり、どんどんアメリカ人の胃の中に納まっていく。シロップをたっぷり含んだ炭酸飲料とともに。おっと、コーン油であげたポテトチップスも。

品種改良で得たことは、ただ、ただ、大量に簡単に作ることができるということだけ。遺伝子組換えされているから、強力な除草剤撒きまくり。ものすごく簡単に作れてしまう。が、引き換えに栄養はどこかに行ってしまい、カロリーだけが残った。2人は食べてみて、あまりのまずさに吐き出す。

ひたすらに大規模トウモロコシ農家が生まれる中で、規模が小さいところはどんどん辞めていく。
安いシロップなどで、肥満と糖尿病が蔓延していく。
新型ウィルスみたいに目立たないから、深く静に潜行していく。
わかっちゃいるけれど、完成された経済効率と循環の中でもはや誰にも止められない。

私はハンバーガーも、炭酸飲料も、大量生産の加工品もほとんど食べたり飲んだりすることがないから、コーンでできている部分はアメリカ人に比べたら、ほんの少しだと思う。問題は肉ですね。たぶんコーンが飼料としてかなり使われているはず。

ああ、コーンよ、おまえもか、です。
“安いは愛だ”などとノー天気なことを言っている会社の商品なんてボイコットしませうよ。

12月19日にDVDが発売されます。
ぜひ、観てください。

大規模農業の行き着く先はこれ。農水省の方々も観るべきですね。



posted by 風土倶楽部 at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観賞日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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