2009年12月09日

戦争と人間、いよいよ最終巻

いよいよ冬っぽくなってきましたね。
「戦争と人間」、こちらはいよいよ最終巻の9「裁かれる魂5,6」に突入。

この2ヶ月ほど、昭和3年ごろから20年ごろを小説の中で追体験させてもらいました。正直言って、膨大な註の記述は半分もこなせなかったけれど、満州事変から二・二六事件へ、そしてノモンハン、真珠湾、ミッドウェー海戦…広島・長崎、終戦へと続く一連の流れを知ることができたことは本当に大きいです。あまりにも死屍累々で、なんと昭和史の血塗られていたことか。

「ブルジョワ出身の政治家は決断できない」と先日、あるコメンテーターが言っていたのにふかーく納得。近衛文麿がそうでしたもんねぇ。大丈夫かなあ。二の舞にならないでねぇ…。
大本営発表の戦勝報告に沸く庶民の描写を読みつつ観る事業仕分けの報道の危うさも。

私たち日本人は、もっともっとこの昭和の前半から学ぶことがあると思うことばかり。でも、だいたいみんなスルーしちゃっているでしょ?
NHKの「坂の上の雲」を見ながら、あんなに希望に燃えて建設した国家が、日露戦争でいうなれば得た満州を引き金に終戦まで突っ走ることになるんだよなあ…と思わずため息。「坂の上の雲」をやるんなら、一気通巻でその後もやらないと、です。日本国民が一番知らない歴史なんだから。

よく言われるのは、あの時代は日本に戦争をしないという選択肢はなかったと。
果たして本当に選択肢はなかったのかをこそ検証していかないと、今も、また、選択できないことになる。
日本人は懲りる必要があったのだろうけれど、犠牲があまりにも大きい。その犠牲を今、ちゃんと生かせているのか。懲りた世代がもう、いなくなり始めているし。

重い小説です。
前にも書いたけれど、古本しかない。図書館で借りるしかない。ということは読もう!という意思がよほど強くないと出会えない。ネット図書では買えるけど、パソコンで読みたくない。
時々、図書館で貸し出し中で、待ちきれなくて古本を購入したものも。ところが最終巻は貸し出し中。古本はなんと3000円!どうしよ、買っちゃう?…と思っていたところに、今日、図書館から連絡があって手にすることができました。

疑問を持つ自由さえも剥奪されていた、どこにも逃げ出せなかったあの時代を主人公たちはどのように生き抜き、終わるのか。みんな、時代に飲み込まれていくのかなあ。ドキドキ。

読み終えたら、太平洋戦争をテーマにした映画を観てみようかな。
どんな視点で描いているのか気になってきたので。
そういえば、20代の半ばごろに「女たちだけで観る東京裁判」とかいうイベントに参加したことがあったけ。あのころはまだ戦後35年だったわけで、今は戦後65年。四捨五入すると100年!昭和はますます遠くなりにけり、ですわねぇ。

カレイなる日々にいろいろ思う晩秋なのですよ。


posted by 風土倶楽部 at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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