2006年05月02日

帰去来情緒 都市の情緒で村を語るな

イタリアからの朝田今日子さんによる「今週の私」では、田舎暮らしの豊かさが食べ物とともにあることをあらためて気づかせてもらいました。
出たばかりの現代農業増刊号「定年帰農」に掲載されている結城登美雄氏による「帰農の風景2006年春」は相変わらず冴えています。
「師匠!よくぞ言ってくださいました」という内容です。
師匠はツボを心得ていらっしゃる!さすがあ。

柳田國男が都市生活者が農村の危機を訴えながら、美しい田舎像を描く心理を表した「帰去来情緒」を取り上げ、鋭く「定年帰農」の主役ともいえる団塊世代の農村に対する「気分」に切り込んでいます。

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柳田によると帰去来情緒とは、「皆食物の所在に拠ろうとした、動物共通の本能の現れにほかならぬ」そうです。
食糧自給率の低さに団塊世代が本能的に農村をめざしているのか?というほど、あの世代に動物的な勘があるとは思えない。
この世代の方々には自らの居心地のよさを追求する前に、次の世代に何を残すのかを考えていただきたいものです。

文中で紹介されている北海道上川町農業法人「かむつみ」の若者たちの「私たちはこの町に次の時代を幸せに生きるための小さなモデルを作りたい。農業はそれを実現するための中心的なツールです」というメッセージには思わず心を熱くさせられます。

5月のさわやかな風に吹かれながら、結城師匠の「ふるさと回帰気分」をバッサバッサと小気味よく切った文章を読むのもなかなかよいものです。

農文協による「田舎の本屋さん通信」情報では、テレビ朝日「タモリ倶楽部」に「現代農業」の大特集が放映された事もあり、電話が鳴り止まない日々が続いたそうです。4月の売り上げのダントツ1位が「現代農業」で、2位が「定年帰農」とのこと。
まあ、何はともあれ、農業に関心が何かと集まるようになったということはよきことかな、かな?
ラベル:農業
posted by 風土倶楽部 at 11:34| Comment(0) | TrackBack(2) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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