2011年08月23日

夢芝居

2011年の夏が終わろうとしている。
戦後65年、大きな分岐点になる年の夏が。

先行きの不透明さは増すばかりのこの数日で、3回も「この世界は舞台。すべての男も女も、その役者にすぎない」というシェークスピアの「お気に召すまま」のセリフを耳にした。

政治の世界は下手な役者ばかりで、だれも筋書きを書けないみたい。
筋書きといえば、ストーリーテラーの浅田次郎著の「日輪の遺産」が映画化され、試写会で観た。
原作を読んでいないので、できるだけ情報がないままに観てみた。
映画の感想は☆3つ。軍国少女の描き方が中途半端で、マッカーサーとの絡みなど甘すぎだなあと、映画だけでは解せない部分があったので、試写会の帰りに本屋で立ち読みして、ようやく腑に落ちた。役者たちはうまいし(串田和美は蕎麦屋のおやじにしか見えなかったけど)、少女たちもかわいい。なのに、どうして原作の最後の部分を映画に取り込まなかったのだろう。原作に書かれたセリフをそのまま映画で言っているのに。映画では泣けなかったのに、本屋で立ち読みしながら、そこだけで涙が出てきた。

とまあ、ネタばれになるので奥歯にもののはさまったような書き方しかできないけれど、浅田さんが書きたかったのは、こんな思いで命をかけて日本という国を守った人たちがいる。それを忘れてはならないということ。「終わらざる夏」もそうだったしね。
私も、今こそ、昭和の前半をきちんと学び、省みるときだと思う。というか、私の興味はどうしてもそこに戻っていくから、この関連の本や映画ばかり読んだり観たりになってしまうのだけど。

NHKのETV特集「霊魂を撮る眼〜写真家・江成常夫の戦跡巡礼〜」で観た江成さんの眼差しが衝撃的だった。
江成常夫氏の写真展が、東京都写真美術館で開催中です。

世界を舞台に、時代が役者をつくるのか、役者が時代をつくるのか。
こういう時代、時期だからこそ、文化の力って大きいなあと思う。

posted by 風土倶楽部 at 18:48| Comment(0) | TrackBack(0) | カレイなる日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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