2006年12月10日

市民調査の可能性と課題 あなたは実践者?専門家?

もうすぐクリスマスですねー。
今日、東京は冷たい雨が降って、とっても寒かったです。
冬がいよいよ腰を据える気になったようです。

gakkai3.jpg

池袋の立教大学正門に毎年灯るツリーです。

gakkai2.jpg今日は、環境社会学会の第34回セミナーのシンポジウム
「実践者/専門家 市民調査の可能性と課題」にLJ21がお招きいただき、報告とパネリストを務めてきました。
今回の担当は浦嶋。久々の登壇でした。産休より、徐々に目覚めつつあります。
登壇者などの詳細はこちらをご覧ください。

登壇者のお一人だった宍塚の自然と歴史の会理事長の及川ひろみさんのお話には圧倒されました。
副理事長の佐々木哲美さんはLJ21が駆け出しのころ、会員としていろいろサポートをいただくなど、ご縁のある団体です。
佐々木さんには昨年、「今週の私」に参加いただきました。
そのころから、活発に活動している団体だとは思っていましたが、いやはや、すばらしい!の一言に尽きます。

ついこの前の記事で私が、どうやったら文化が伝えられていくのだろうかとブツブツつぶやいていたことを実践して、着々と積み重ねているのです。それはもう地道に丁寧に、なおかつ楽しく!
及川さんは楽しくなければ続けないそうです。その辺りはすごく思い切りがいいようです。

失われつつあるものを聞き書きによって、記録し、その中から楽しめそうなことを選び、どんどん具体化して、プログラムにしていく。
得た情報を共有するために冊子にした「聞き書き里山の暮らし 土浦市宍塚」は、小中学校で副読本に使い、活用しています。
どんどんいいスパイラルが生まれていて、それがまちづくりにもつながっていくと自信をもってお話しされていました。

みなさん!地道な活動こそ、早道ですぞ。

gakkai.jpgパネルディスカッションの最後に出た、風の人がどのような立場で地域に関わっていくのかという、もっとも核心ともいえるテーマでは、浦嶋が「私たちは生活者同士を基本に関わっている。東京の生活と地方の生活は、一見、関係性が見えないけれど、環境や水の問題一つとっても不可分な関係にあるはず。お互いに同時代に生きる生活者として、どのように支えあえるかという視点がもっとも重要」と述べました。

LJ21が風土倶楽部を立ち上げ、首都圏での役割を模索しているのはまさにそうした関係性をどう構築できるかということからです。
「地域づくりは暮らしづくり」とも。地域活性化とか、地域振興という言葉に踊らされがちですが、つまるところ暮らしづくりをどうしていくのか、ということです。女性の方が感覚的にわかるかも!

余談ですが、このところ、過疎地でいろいろお話しを聞いていると、男性は「道路が欲しい」とか「施設が欲しい」とかいう方が意外にも相変わらず多いです。が、女性は「子どもが高校に通うためにバス代が高いから、補助して欲しい」「ちょうどよかった浜が埋め立てられたから、子どもを遊ばせる公園が欲しい」と実に具体的かつ現実的です。
「道路はこのぐらい整備されたら、もういいけれど、車を運転できなくなったら、どうしようかと不安」
こういうことを言う男性はいません。男女差って、貴重ですね。

私にとって大変印象的だったのが「都市部での地域調査における市民参加」についての質問でした。
そこに暮らす人がどれだけ歴史や文化を共有しているかどうかで、「地域住民」の中身はずいぶん異なったものになります。
都市部では、このところ、防災や防犯をテーマにした地域調査が盛んです。生きるために本当に必要なものが見えにくいから(逆説的に言えば、お金があれば、どうにでもなる)、防災や防犯といった「不安」ではつながりあえる。でも、セコムを入れるお金があれば、半分ぐらいは解決する。そして、都市では地域ぐるみで考えなくても、個人の責任で稼ぐことがあたり前なのです。

農村文化って、面白いなあ、というか、羨ましいなあと思います。みんなで考えよう、というのが根底にあるのですから。
Dr.コトーがこんなに受けるのは、みんな、あの島のような共同体が羨ましいからでしょ?
「日本の文化の源流は農村の山ひだにありました」とは循環のまちづくりをしている岩手県紫波町の環境新世紀の宣言にあった言葉です。
うーん、本当はもっとみんなで一緒に考えるのが上手なはずなんだけどなあ。

国民の80%が都市部に暮らす日本。たかだか40年程度の間にそこでいったいどんな歴史が生まれ、文化が育まれているのか。
やはり、文化の重みをひしと感じる2006年初冬なのでした。

ラベル:地域調査 地元学
posted by 風土倶楽部 at 00:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 日々あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どうも。ご無沙汰してます!メールしなくてすみません。明日します。

及川さんの取組みはすごいですね!長続きの秘訣は「楽しさ」にもあるのだろうと納得です。ぜひ、お話を皆さんと一緒に聞きたいなぁ。

あと、カモシカライクな私的見解ですが、「みんなで考えよう」が社会を平準化し、固定化してしまう場合が多いから、風の人も必要な気がするのですけど。どうなんでしょうね?
Posted by happyisland at 2006年12月11日 01:16
お久しぶり!

そう、ピンポン!です。
それが風の人のよき役割です。happyislandさんのように。
あくまでも地元の人が中心になることが大切なことですよね。

来年はいよいよ霞ヶ関復帰?いや、また、どこかいいところに行けたりして。
復帰の節はLJ会員として、よろしくお願いします。
Posted by LJ あさだ at 2006年12月11日 06:53
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