2006年12月22日

沖縄から考える日本 その2 共同店ものがたり

kyodoten.jpgついに出ました!
「沖縄で100年続くコミュニティ・ビジネス 共同店ものがたり」(発売:創英社・三省堂書店 500円 平成18年11月17日発行)

共同店とは、沖縄県国頭村奥集落で1906年4月に誕生した、地元の住民による、住民のための「コンビニ」のことです。
やんばるは当時、不便な場所の代名詞になっていたほどの場所。全戸住民が出資し、村で生産される農林産物を集出荷し、生活に必要なものを取り揃え、販売する、みんなの店「共同店」を設立したのです。

この共同店を結城登美雄師匠が数年前から着目されていました。そして、過疎地のコミュニティの元気の素として宮城県丸森町大張区に提案し、見事に「なんでもや」として花開いたのです。

実は私も、前回、シマの力でお伝えしたように、国頭村辺戸でこの共同店に出会い、面白いものがあるなあと感心していたのですが、過疎地と共同店を結びつけるなんて思いつきませんでした。
さすがに師匠です。

kyodoten2.jpg

その辺戸の共同店でなるほどと思ったのは、訪問したときに泊めてもらうなどお世話になっていた上江洲和子さんの手づくり島豆腐と村の人々の関係でした。
上江洲さんは、村の人のために毎朝3時から1日に40丁程度の島豆腐づくりをして、家の斜め前にある共同店に出します。薪で炊いて、海水で固める昔ながらの豆腐は、毎日ほぼ売り切れてしまいます。義母から伝わる島豆腐を、ご主人を亡くされた後、自分が引き継ぎ、子育ての足しにとがんばられました。村の人にとっては毎日の食卓に欠かせない食材であり、今では数少なくなった昔ながらの島豆腐が食べられる、上江洲さんにとっては家計の足しになり、共同店の運営にも寄与する、みんながうれしいいいシステムだと思ったものでした。

今では、やんばるでも車でちょっと走れば、なんでも買える時代ですが、わざと遠くの安い店ではなく、少し高くても身近なお店で買う。そうすれば、お店が維持できて、いざというときに助かる。あるいはそこが溜まり場になって、住民のコミュニケーションの場になる、などいろいろな機能を持たせることも可能です。

実際に辺戸では、毎日、共同店の内外でおばあやおじいがたむろしていて、○○さんはどうしたのかしら、今日は顔を見ないね、なんてウワサしていました。

大型店がどんなにうまくいっても、地域には還元されませんが、共同店には地域をよくする可能性があるのです。
コミュニティ・ビジネスの拠点にもなりえます。

そんな沖縄の共同店を網羅したのが「共同店ものがたり」です。
沖縄を旅するときに持っていけば、共同店を通して観光ではない沖縄の暮らしに触れることができます。

ただ、この冊子には共同店とは何かについての記述はそんなに多くないので、
200411zokan.gif結城師匠の書かれた、「みんなの気持ちが集まる場所さえあれば 「小さな村」には希望がある」(農文協刊2004年11月号「なつかしい未来へ」)




200308zokan.gif「未来としての江戸につながる小さな村」(現代農業増刊2003年8月号「21世紀は江戸時代」)を読んだほうがわかりやすいです。こちらに丸森町の取り組みについても詳しく出ています。

今年は、ありがたいことに師匠とご一緒にいくつか仕事で旅をさせていただきました。
いつもいろいろな引き出しから、キラキラする素敵なものを取り出して見せてくださいます。
「オレが言いたいのは、小さな力を結集して、支えあうかたちをつくろうってことなんだよ」とやさしく耳元で言ってくださると、思わず涙、です。
まあ、この調子で各地で講演を聴いた人をうるうるさせて、旋風を巻き起こしてしまうというわけです。

沖縄に学ぶところが大きいとも。
「あたいを持て」
「ゆんたく」をせよ
「ゆいまーるでいこう」
そして最後に「てーげー」

てーげーだけは、ばっちりだけれど、後はねぇ。
来年こそ、です。

その前に、共同店ものがたりをぱらぱらしていたら、沖縄に行きたくなっちゃったなあ。

東京銀座のわしたショップでも販売しています。



posted by 風土倶楽部 at 19:08| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして、眞喜志と申します。
共同売店ファンクラブというブログを立ち上げ、「共同店ものがたり」にも関わらせていただいています。

共同売店のことを調べる中で、「なつかしい未来へ」などで結城登美雄さんのことを知り、私もたくさんのことに気づかされた者です。
本当は「共同店ものがたり」には、ぜひ結城先生にも書いて頂きたかったのですが、制作期間が短かったために執筆依頼を断念せざるを得ませんでした。(沖縄大学の宮城先生を通じてご連絡は差し上げました。また奥百周年の際になんでも屋の方々ともお会いすることができました)

「ただ、この冊子には共同店とは何かについての記述はそんなに多くないので」
というご指摘もまったくその通りです、、、頁数の制限もありまして、、、。
ぜひ次のチャンスには、もっと紹介しようと思っています。
また、いつか結城先生にも直接お会いできたたら思っています。

ローカルジャンクション21を今回はじめて知りました。
こちらのブログを含めて、またいろいろと勉強させていただきたいと思います。

とりあえず、本の紹介をしていただいたお礼の代わりに。



Posted by マキシ at 2006年12月25日 23:28
ありがとうございます。
共同店ファンクラブは、面白いブログですね。いろいろなヒントが詰まっていそうです。

私は過疎地だけでなく、都心にも何かヒントがありそうな気がしてなりません。

みんさん、ぜひ、訪問してみてください。
Posted by LJ あさだ at 2006年12月26日 23:00
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック