2013年08月13日

観劇日記 8月V  二都物語

ついこの間まで帝劇ではレミゼラブルをやっていたのに、今度は二都物語。
日本人は、フランス革命がお好き?

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以前は観劇は良いお席で・・・なんて思っていたけれど、ちょっと気になるものまでS席で観るのはお金がいくらあっても足りない。12500円は高い・・・ということでB席。でも、譲ってくれる人がいて、なんと2500円。
ただ、帝劇のB席。かなり観にくかった。通路側ならまだしも、階段壁側は狭いし、圧迫感があるし、できれば避けたい。

さて、お話は、フランス革命が始まる直前から、革命の嵐が吹き荒れるころまで。スカーレット・ピンパーネルとベルばらを合わせたような時期。って、宝塚ファンにしかわからないか(笑

ほんの少数の貴族階級が社会に君臨し、貴族以外は人間として扱われなかった時代の末期、ドクター・マネットは、エブルモント侯爵の犯した罪を知ったことでバスチーユに投獄されてしまう。幼い娘ルーシーは、イギリス人に引き取られ、英国で育つ。父親が釈放されたことから、パリに迎えにいき、帰りの船の中でチャールズ・ダーニーと出会う。彼は侯爵の跡継ぎだったが、貴族の横暴に嫌気がさし、身分を捨てイギリスで新しい人生を歩もうとしている亡命貴族の一人だった。ロンドンでチャールズはスパイ容疑で裁判にかけられたが、それを救ったのは同じ年頃で風貌もよく似たシドニー・カートンだった。シドニーとチャールズは、2人ともルーシーに恋をし、勝利を得たのはチャールズだった。2人の間に娘ができたあとも、シドニーは一家と家族同様につきあい、ルーシーを愛し続ける。
やがて、フランスには革命の嵐が吹き荒れ、チャールズはかつての召使の命が危ないことを知らされ、見過ごすことができず帰郷するが、それは民衆の罠で、死刑を宣告されてしまう。チャールズを助けるために渡仏したシドニーがとった手段は・・・。

というようなお話。民衆側として、マネットの身元引き受け人であるドファルジュ夫妻がいるが、実はこれが物語の大きな鍵を握る存在。民衆側が血塗られた革命に奔ってしまう情況のほとんどを彼ら、特に妻のテレーズをシンボリックな存在として配置し、貴族社会のひずみを浮き彫りにしている。

そのテレーズを演じているのが濱田めぐみ。登場の第一声から、迫力がすごかった。まさに民衆のシンボルとしての歌声。最後まで彼女の存在は大きな影となって物語りを覆い、最後の狂気を生む社会の怖さと悲しみがすごく伝わってきた。さすがです。

以前、「負傷者16人」というストレートプレイがBSで放送され、主演をしていたのが井上くん。ユダヤ人とパレスチナ人の人間関係の構築の可能性を正面から描いたストレートプレイで「見初め」ちゃったんだけど、実はミュージカル王子。
井上芳雄 浦井健治 山崎育三郎 で3大プリンス。
プリンスねぇ・・・山崎くんは旧演出バージョンのレミゼラブルのマリウスで観たことあり。
浦井くんは今回のチャールズ役で初めて。

歌声、立ち姿、お芝居、どれもいいじゃないですか!なるほどプリンス。
当たり前じゃない。
井上くんは芸大在学中から、エリザベートにルドルフで出演していたくらいなんだから。
ヅカでも、ルドルフ役は時期トップのお決まりの役だもんね(笑

10月にはこまつ座かあ・・・。そそられるなあ。

二都物語に話を戻すと、とっても悲しいお話。シドニーはすごく孤独な人だったようで、ルーシーに選ばれなかったのに、二人の家庭に出入りして、娘の遊び相手になる。なんだかなあ・・・。女は惚れた男の新家庭に出入りするなんて絶対できない。男は心穏やかでいられるのかしら。

それにしても、すみれさん。姿はきれいだし、声は出ているけれど、ミュージカルでいきなり主演級というのはないでしょ。不安定で、歌の内容があまり伝わってこない。
セリフは聞き取りにくいし。
そもそもチャールズとシドニーの2人に惚れられる女性像が見えてこない。
力のある事務所に所属しているのかな。

以下、ネタばれ。
シドニーがチャールズの身代わりになるのだけれど、その順番を待つ間のシーンが最大の見せ場。
同じく無実の罪で処刑されるお針子の女性との短い間だけれど、深い心の交流が描かれる。こんなふうにルーシー以外の女性と出会えればよかったのに。
断頭台にあがっていくラストシーン。人生はこんなにも美しい。これからきっと安らかな世界が待っている、と明るい表情で語るシドニー。やはり心穏やかでなかった日々だったのか・・・。

ディケンズの不朽の名作ということだけれど、お話としてはあまり好きじゃない。
デュマの「赤い館の騎士」も、カップルと、2人の親友の3人が最後、一緒に処刑されるという物語。当時は罪もない人が数万人も断頭台に送られたらしいから、まあ、いろいろな物語を生み出しやすいのかも。

宝塚では、瀬奈じゅんがシドニー役で上演されていたっけ。録画したので、今度、じっくり拝見しなくっちゃ。

昨日は、兵庫県立美術館で開催中の「マリー・アントワネット物語展」に行ってみた。

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新しい発見はなかったけれど、ルイ16世がマリーのためにつくったという時計の鎖や、手製のナイフなどが、生々しかった。鍵やさんをやれたら、よかったのにね。
マリーは当時の価値観では美女だったのかもしれないけれど、今見ると、鷲鼻のあまり美しいとは思えない女性。プチトリアノンなどに彼女のセンスでつくらせたという壁紙が再現されていて、どれも素晴らしかった。インテリア・デザイナーになれたらよかったのにね。

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当時の衣装を再現したもの。素敵・・・。
宝塚のベルばらや、スカーレット・ピンパーネルの衣装に近い(笑

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こんな髪飾りが流行ったのだとか。
まあ、終わりは近かった、ですね。
バブル時代のお立ち台の衣装みたいなものか。





posted by Luna at 11:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観劇日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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