2013年08月25日

観劇日記 8月X 「其礼成心中」と「間違いの喜劇」

今月初めに三谷幸喜作「其礼成心中」をパルコ劇場で観劇。とても面白かった。人情劇だったのでラストもさわやかな終わり方。太夫たちの語りが上手い!文楽はほぼ毎回観ているという同行の友人によると、若手のトップクラスによるものだとか。が、太夫の数そのものが知れているけれどとのこと。
時々、人形よりも、語っている太夫の顔を思わずじっと観てしまう。音声だけでも十分すごい芸になっている。

冒頭、三谷人形が挨拶。「文楽を初めて観る人」と手をあげさせたが、3割ぐらいだった。こういう公演は、文楽の未来のためにもすごくいいことかもね。客席は満席。さすが三谷ブランド!
ただ、友人によると、国立劇場での毎回の文楽もほぼ満席とのこと。彼女によると、誘われて毎回観て、それなりに面白いけれど、かたき討ちとか子殺しとかがよく物語の中に出てくるのがなんとも違和感があるというか、やりきれないそうだ。倫理観や道徳観は普遍の部分と、当時の社会的背景からどうしても避けられない部分と両方ある。かたき討ちを礼賛されてもねぇ…と、役者が上手ければ上手いほど、引いてしまいがち。
それも含めて伝統芸術なんだろうけれど、今回のように普遍的な親子の情愛や人生賛歌がテーマだと、心から楽しめる。

クライマックスの心中シーンでは、川の中を漂うという文楽ならではの演出がされていて、ものすごく新鮮だった。友人も、初めて観るということだから、画期的なのかな?

オックスフォード大学演劇協会(OUDS)来日公演「間違いの喜劇」
「ヴェローナの二紳士」や「ロミオとジュリエット」を観ているうちに、ふと英語でシェイクスピアを観劇したくなってしまった。聴きとれもしないくせに。
30年ほど前にイギリスで1年遊んでいたときに、ロンドンでストレイトプレイから、ミュージカル、バレエ、オペラまで観まくっていた。とにかく円高で、おまけにイギリスが英国病真っ最中だったから、生活費は1日1000円もあれば十分。観劇代も、バブルに沸く日本と大きく違い、驚くほど安かったため、手当たり次第だった。
不思議なもので、ほとんど聞き取れないくせに舞台の質というのはなんとなくわかるものなのねぇ。
おまけに居眠りもせず、ふむふむ…なんて観ていたわけ。雰囲気に浸っているのが楽しかった。
ブリティッシュ・イングリッシュのメリハリのきいたセリフは、どこか耳に心地よくてねぇ。
懐かしくなって、帰国してから、Royal Shakespeare Company(RSC)が来日したときに「ハムレット」を観劇したりしていた。もちろん字幕付き。

東京芸術劇場でOUDSのチラシをもらい、急に懐かしくなって、ふらふら行ってしまった。そして、もちろん字幕付き。学生たちのお芝居なので、途中、ちょっと噛み合わない部分があったりしてご愛嬌だったけれど、目的のブリティッシュ・イングリッシュを音声で楽しむというのは・・・
これが字幕があると、こんなにもそちらに引きづられてしまうものなのねぇ。つい目で追っているうちに音声がどこかに飛んでしまう。いかんいかんと思い、セリフに集中。んー、でも、つい目が…を繰り返しているうちに2時間の公演は終了。忙しかった〜(笑 そのせいかぜんぜん眠くならなかった(笑

双子の兄弟が、双子の兄弟の従者とそれぞれが嵐で二つに分かれて行方不明になってしまう。兄同士の組合せはある町で定住し、兄は妻を娶り、幸せに暮らしている。弟同士の組合せがそこに兄と一緒に行方不明になった母を探してやってくる。同じ顔をした二つの組合せによる混乱が連鎖していく…。

まあ、要するにドタバタ喜劇。もともと双子の兄たちを探しに来ているんだから、騒動が始まったときになにか気がつけばよさそうなもの(笑 まあ、それだと芝居にならない。その間に妻と兄の危うい関係があぶり出される。最後はお定まりの、母も見つかり、兄弟も出会え、妻とも和解。

シェイクスピアの場合、ストーリーのほかにセリフにはっとさせられる普遍的な表現がちりばめられているのが魅力。日本語で聴くのもいいけれど、やはりブリティッシュ・イングリッシュはいいなあ。
今回は、「おれたちは1滴のしずく。だから大海にほうりだされたら、溶け込んでわからなくなってしまう」といったようなセリフがひっかかった。脚本をみなくっちゃ。

というわけで、そこそこ楽しんできました。ロンドンでお芝居を観たーい!

DSC_0061.jpg

東京芸術劇場シアターイーストは最近、お気に入りの小屋。サイズがちょうどよくて、とっても観やすい。
劇場がいろいろ面白い企画を立ててくれるのも魅力的。
観劇後に劇評を行うワークショップなども開催されている。
観ただけだと、なんとなく流れてしまうから、いつか参加してみよっと。

今月は、かなり観ちゃったから来月は少しお休みしましょ。



posted by Luna at 10:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観劇日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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