2014年01月23日

観賞日記 宝塚月組「春の雪」

以前から観たいと思っていた「春の雪」がスカイステージで放映された。

三島の世界と宝塚がこんなにマッチするとは思ってもみなかった〜!!!
若いころ、かなり三島にはまっていたのだけれど、まさか宝塚で再会するとは。。。
舞台の展開から、設定、照明、衣装、そして役者たち、すべてが三島ワールドになっていた。
華やかで艶やかなのに死の影が濃厚。

みりお(明日海りお)は、松枝清顕が似合いすぎ。
これ以上の清さまはありえないというほど美しく、ワガママで、はかなげで、残酷。
おびき出した聡子に言う
「あなたはまだ、僕を愛しているのでしょう」
コワイ愛の言葉にちゃんとなっていた。怒ったときの顔の冷たい美しさはぞくっとした。
トップお披露目のエリザベートのトート、楽しみになってきた。

咲妃みゆの聡子は、年上の女が清顕を本人が意識せずに、でも、結果として翻弄していくという難しい役をとても的確にやっていた。
驚くべき才能だと思う。

「砂の海に足を取られ、いずれ僕は溺れてしまうだろう」
「心に砂がしたたる」
みりおの歌う歌の歌詞。しびれるなあ。原作にあったけ?

スカイステージの「NOW ON STAGE」で、みりおとみゆちゃんが演出家の生田大和氏に二人が周りの大人に突き動かされて破滅的な恋にはまっていくのではなく、それぞれが自ら積極的にはまっていくというところを的確に演じるようにと言われていたそうで、まさにその通りの演技ができていた。

脇では、美穂圭子さんと輝月ゆうまが達者!
蓼科が聡子の父の愛人というのをしっかり匂わせた方が、美穂さんの意味ありげな表情が余計引き立ったのでは?
ただ、飯沼と松枝家の使用人みねとの関係の中で、松枝当主とみねの愛人関係が出てくるから、蓼科と綾倉伯爵の関係も推察できるということなのかもね。そうでないと、蓼科の企みの意味が見えてこない。

ラスト近く、聡子に月修寺門跡が清顕に会わなくてよいのかと障子越しに聞き、「松枝清顕?どなた?」というのはちょっと早いかな(笑 原作では、50年後に本多が会いにいったときにそういうのではなかった?
忘れるのが早すぎ。まあ、結果としては同じことだけど、ここで言っちゃうと本当に狂ったみたいになっちゃうよ。ちょっと不満。

そして、本多は近親相姦だったっけ? 本多は最初から三島的変態なのだ。
たまきち(琉城りょう)がやっているから、さわやかすぎる本多でついスル―してしまいそうになった(笑

宇月颯も飯沼を思いきった演技でよくやっていた。
白雪さち花の門跡、夏月都の清さまの祖母…
みんな、役者魂がすごい!
ほぼこの若手メンバーが昨年の「月雲の皇子」をやっていたわけだから、あのハイクォリティな公演になったのね。

「また、会う。きっと会う。滝の下で」
ああ、三島だ…。

原作を再読したくなっちゃった。

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ラベル:宝塚歌劇
posted by 風土倶楽部 at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観賞日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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