2015年08月24日

岩波ホール「夏をゆく人々」

カンヌ映画祭グランプリ受賞の「夏をゆく人々」を鑑賞。

「養蜂」や「ミツバチ」がテーマだと、NPO法人みつばち百花の代表なので、一応なんでもチェックすることにしている。日曜日にガーデンで作業をするはずが、雨になったので、急遽岩波ホールへ。
会場は4割ぐらいの埋まり方だったかな。
グランプリ受賞とはいえ、地味な映画だもんなあ。

サイトには、「昔ながらの方法で養蜂を営む一家」とあるけれど、私には、どこが昔ながらなのか、よくわからずだった。養蜂の様子は、そんなに出てこない。巣箱の中をチェックしているところ、蜜を遠心分離機で搾っているところ、大きなタンクから、小さなバケツにハチミツを移し替えているところ、ぐらいかなあ。。
移動養蜂ではなく、定飼のようだ。ローマ時代の遺跡があるような田舎町みたいだから、そこそこ蜜源があるのかな?と、すぐ考えちゃう。ミツバチ関連の作品は、なかなか純粋に見られなくて困る〜。

下記、ネタばれ多し。ご注意を。

時代がいつなのか、明確にされていないけれど、20年前ぐらい?
場所はイタリアのトスカーナ地方。
4人の娘を持つ養蜂家の「おやじ」の愛情表現は、あまりにも不器用で、怒鳴ってばかり。長女のジェルソミーナに養蜂を仕込み、とても頼りに思っているくせに…。そんなオヤジを素朴な娘はやさしく見守りつつも、多感なお年頃なので、いろいろ疑問に思ったり、目覚めたり…要するに少女の世の中への目覚めを描いた映画。
面白かったのは、少女の特技が口からミツバチを出し、顔を這わせるというもの。オス蜂でやっているよね。
というように見てしまうから、そのシーンがそんなに特技?と思ってしまった(笑
一応ミツバチの活動を10年もやっているもんね(笑

隣の畑で使われた除草剤でミツバチが打撃を受けたり、食品衛生の条件を突き付けられ、作業場の改装をしなければならなくなったり…と、オヤジはいろいろ大変。だから、つい子供たちにいらついたり、怒鳴ったりしてしまう。
妻が美しい〜。このオヤジに、この妻〜?と思ってしまった。
その妻も、やはりオヤジの生き方が不器用すぎて、もう別れちゃおうかしら…と、わりに頻繁に思ったりしているらしい(笑

ストーリーは、サイトにすべて出ている通り。
この映画のハイライトの部分で、オヤジが、娘が応募したテレビ番組の特産品コンテストに出場する羽目になり、あなたのハチミツを説明しろと言われ「純粋でナチュラルなもの」としか言えず、「アグリツーリズムを賞金でやりたい」と言った除草剤を使った隣のオヤジ(牧畜業だっけ?)が優勝するという皮肉な結果が、ちょっとイタいエピソードだった。
オヤジは、もともとそんなコンテストに出る必要はないと大反対していたわけで、養蜂を語りたいわけじゃないから、コメントの用意なんてしていなかったのだ。まあ、普通はそんなもんよね。でも、テレビ番組だから、ビジュアルのインパクトがあったり、みんなが「ほほ〜」と思うことを言ったもん勝ち。

この一家がマットレスを庭に出して、寝ているシーンが何度か出てくる。
オヤジは、天気がよければ、いつもそうやって寝ているみたいだし…
トスカーナの養蜂家は、ああやって寝るのがふつうなの?(笑

私は、あまり好みの映画ではなかったけれど、眠くならなかったので、それなりに面白かったみたい…というあいまいな言い方(笑)
ラスト近くにある洞窟のシーンが秀逸。あのシーンは観る価値あり。監督は、あれがやりたくて、この映画を撮った?

結局、この一家は、この家から去って行ったみたいなラストで、余韻は残るだろうけれど、イタリアの養蜂業はどうなっているのよ、なーんて現実的なことをつい考えてしまう「業界人」の宿命(笑 
テーマは「少女時代」なのに(笑

この映画を見た人は、養蜂家って、あんなに怒鳴り散らしてばかりいるのね…と思っちゃうかもなあ〜。
私の知っている養蜂家は、みんな、いい男たちなんだけど…
映画を見ながら、その友人たちの顔がちらついてしまった。




ラベル:ミツバチ 映画
posted by Luna at 21:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観賞日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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