2015年12月02日

宝塚大劇場月組「舞音/Golden Jazz」本公演+新人公演

POBを観たら、目も、耳も、心も肥えてしまった。
そんなふうになって、初めて宝塚を観た。

宝塚大劇場月組「舞音/Golden Jazz」本公演+新人公演
Wで観劇してしまった。

月組ファンの方は読まないでね。超辛口なので。

DSC_4900.jpg




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「舞音」
マノン・レスコー」のお話を元にしているということだったけれど、ロスグロが「オテロ」をベースにしながら、本質から、ずれちゃった話になったように、こちらもヅカならではの味付けが濃すぎる内容になった。
辛口の私としては、あんこに黒蜜をかけたような甘さはどうも苦手なのだ。

シャルルの本音を体現する「もう一人のシャルル」であるみやちゃん(美弥るりか)が登場し、まさお(龍真咲)の現実のシャルルがハノイに到着する船に現れる冒頭あたりから、クラブでのちゃぴの登場シーンまでは、ベトナムの異国情緒もあり、楽しめそうかな〜と思っていたのだけれど…

シャルルを影と本物に分ける必要があったのかなあ。あてがきだから、仕方がないのかもしれないけれど、わかりにくかった。みやちゃんは、そこそこ存在感を出してはいたけれど、わざわざシャルルの本音をもう一人がやらなくても、シャルルはそんなに複雑な男じゃないもん(笑

シャルルとマノン(リエン)の出会いが、何に惹かれて始まったのか、わからないままに始まってしまった。
クラブのハスの花のショーの中で登場する踊り子マノンに扮するちゃぴ(愛希れいか)のオーラは、なかなかのもの。とても美しく、はかなげで、物語の象徴ともなる泥の中に咲くハスの花を十分表現できていた。

なのに、なぜ、突然、恋に落ちるのか、わからなかった。
二人のベッドインシーンでは、またまた大石さんの甘すぎる振付で展開。
シェニエのときと同じで、既視感ありあり。
私はこういう雰囲気があかんのだ…これは好みの問題なので、ダメなものはダメ。

一緒にダンスをちょっと踊っただけで、いきなりこの展開。
マノンは、そういう直感を重視する女なのか?だって、原作は贅沢な暮らしが好きで、オトコを翻弄する女だから。と思ってみていたら、そうでもなくて、純情な女、みたい。
どっちなんだ?と思いつつ物語が進行。結局、純情な女だったのね(笑 

目をひいたのは、たまきち(球城たまき)。体格がよくて、妹のマノンの紐のような暮らしをしているオトコの雰囲気は出ていた。が、イマイチやろうとしている状況がよくわからず・・・おばさんは、飲み込みが悪いのよね。

マノンが投獄をされるあたりから、悲劇に向かって物語は進行していく、のだけれど、なんだかちぐはぐで、シャルルはもちろん、シャルルの親友のモランも、警察長官も、マダム・チャンも、それぞれの存在がもやっとしていて…

すんません、飲み込み悪いです。
宇月のディン・タイ・ソンぐらいが輪郭がはっきりしていたかなあ。

と思って、新人公演を観たら・・・

ラストのあーさー(朝美絢)とマノンの舟のシーンで泣いちゃった。
れんこん(蓮つかさ)のモランも、まゆぽん(輝月ゆうま)のディン・タイ・ソンも、海乃美月のマダム・チャンも、あーさーのシャルルも、きっちり存在感があった。

これって、シャルルのセリフのキャッチボールができているかできていないかが大きいのじゃあるまいか…

そもそもシャルルのセリフの言い方が本公演は気になって、気になって・・・どうして「サイゴン」が「さぁいごん」になったり、「愛している」が「あーいしている」になったりしちゃうのだ?
本公演のシャルルは自分が大好き、そんな感じがして仕方がなかった。だから、ラストのシーンも、自分のために泣いているような気がしちゃった。
新公のシャルルは、傷つきやすいおぼっちゃまなんだけれど、すべてを投げ出して初めての愛につき進んでいくオトコだった。だから、ラストの舟のシーンも、もう一人のシャルルの「心の赴くままに生きていけばよい」という心の声が、たとえマノンを失っても、後悔はせずに、ずっとこの愛を心に生きていくんだろうなあと思わせるものがあった。叶羽のマノンは、それに応え、シャルルが愛さずにはいられなかったマノンになって終わったと思う(物語が始まったころは、ちょっと不安だったんだけどね 笑)

セリフの明瞭さが新公のまゆぽんとか、れんこんの方ができていた。
特にれんこん、お見事!あーさーとの二重唱は、どっちかが声が上ずってしまっていたけれど、お芝居は二人とも、とてもよかった。

というわけで、同じ作品とは思えなかった。
上級生、やばくない?

私的注目のありちゃん(暁千星)は…無難にやっていた。声が低くなって、声量がかなり出てきたかな。
でも、もっとがんばらないと、ね。ちょっとスランプ?


「Golden Jazz」
JAZZじゃなくて、JAZZ風だな。
タンバリンでごまかしているように聞こえた。
みんな声量が足りない。ジェンヌは、もっと体格をよくしないと声が出ないよ。
歌詞がオケにかき消されてしまう。
ダンスも重量感なし。
ありちゃんは、バレエは◎だけれど、ほかのダンスはまだまだだな〜。

カポエイラのシーンは、がんばっていたと思う。特にちゃぴ。
トップ娘役が一番の見せ場をつくるなんてね。

それにしてもデュエットダンスで、最後にトップ同士が違う方向を見て終わるなんて、初めてみた。

月組、課題が多すぎるなあ・・・今の月組にしかできない公演だ…とか思っているのだとしたら、情けない。もっともっと上を目指してほしい。でないと、若手がかわいそう。

星組の若手が、近くにずらっと座って観ていたけれど、なにを思ったのかしら。

posted by 風土倶楽部 at 23:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観劇日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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