2016年08月22日

「海街diary」と「誰も知らない」

是枝監督の作品を続けて2つ見た。

「海街diary」
見ている間、何度もうるうるしてしまった。
ほかに女をつくって家を出ていってしまった父。
その父に反発して、やはり家を放りだした母。
残った鎌倉の古い家に暮らす3人姉妹。そこに亡くなった父が遺した母違いの妹を受け入れて…
というお話。
両親がいなくなっても、祖母が丁寧に暮らした家があり、そこで3人と一人の新しい暮らしが育まれていく。
家族が肩を寄せ合い、思い出をつくっていけば、そこにちゃんと家族の物語が紡がれていくのだな〜としみじみ。
末の妹が少しずつ居場所としてこの家に馴染んでいく様子が丁寧に描かれていて、彼女が、その家までの階段を上っていくようなシーンに出会うたびに思わず涙腺が緩んだ。
知らない家族の話なのに、なぜか懐かしくなって仕方がないという不思議な映画だった。
小津タッチの気負わない、静かな映像と会話が心地よかった。

「誰も知らない」
こちらは、無責任な母が父親の違う子どもを4人も生んで、お金を置いて、長男にすべてを任せて出奔してしまうという実話をもとにしたもの。
2DKくらいの古いアパートの1室が、子どもたちの唯一の居場所。大家に大勢の子どもがいることがバレテはいけないので、下の3人は窓から顔を出すことさえ母親に禁じられてしまう。
出生届を出していないから、学校にも行けない。いや、母親は学校に行っても仕方がないと行かせない。
母のいない日中は、4人の子どもたちだけの世界。やがて母が子供たちを置き去りにしていなくなってしまったら、ますます4人だけの暮らしに。
それでも4人は、不自由をものともせず、暮らしていく。
福祉関係に訴えれば?という大人もいるのに、4人でいたいからと、長男は12歳(ということになっている)の知恵を駆使して、弟と妹のめんどうをみる。
目の離せない驚きの内容だった。
ラストも、彼らは淡々と「誰も知らない」世界の中で生き続けていくことを選択する。
YOUが、あまりにもぴったりの母親役で、リアリティがありすぎ(笑
それにしても、子どもたちの演技の自然なことに驚く。
次男は福くんかと思ったら、違う子だった。
柳楽くんがカンヌ映画祭で最年少で主演男優賞を受賞ということだったけれど、これは取っちゃうよね。

posted by 風土倶楽部 at 09:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観賞日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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