2017年06月27日

「帰ってきたヒトラー」「パンズ・ラビリンス」

2016年のドイツ映画「帰ってきたヒトラー」

面白い〜!!!

★★★★★、もう一つおまけに★!

タイムスリップして現代のドイツに来てしまった本物のヒトラーを、人々が物まね芸人だと思い込んでメディアでもてはやしている間にじわじわと人々に影響を与えていくさまがコワい。といっても、深刻な映画ではなく、ふんだんに笑いあり、ちょっとしたサスペンスあり
視聴率のために大衆に迎合していくメディアの無責任さも極まっている。

唯一、本当の彼を見破るのが誰かという点にきちんと映画のぶれない視点が明確になっていて◎!
ドイツの政治事情を知っているとより楽しめるのだろうけれど、今の日本に当てはめてみても、面白い。
どこの国も同じなんだな〜。特に先進国は。
日本は、移民の問題がない代わりに、隣国との問題が日に日に大きくなりつつある。
なのに、政治の世界では、毎日、なにもないところに煙を出し、メディアがウチワでパタパタと扇いでいるんだもんなあ。

この映画を民放のゴールデンタイムでやるべきだな。

都議選の投票を早々に済ませてしまった。今度はだまされないぞ!メディアの論調と反対のことをやれば、間違わないような気がする今日このごろ。いや〜、実にタイムリーな映画だった。


パンズ・ラビリンス(2006年メキシコ・スペイン・アメリカの合作)

6,7年前に見て、かなり強烈な印象を得ていた本作。WOWOWで放映していたので、再見してみた。
イマジネーション豊かな映像とともに、理不尽な暴力で支配されているエリアで必死に自分らしく生きようとする少女の痛ましさと、みずみずしい感性、はかない希望が、ダークファンタジーとして展開される。

1944年ごろのフランコ独裁政権下で、仕立てやの夫を亡くした母が将校と結婚。先夫の子どもであるオフェリアは、母と一緒にレジスタンスとの闘いを展開している将校の赴任地にやってくる。将校は、自己中心のまさに独裁者。気に入らないと、人も平気で殺す。恐怖で支配されているエリアで、少女が、身重で具合の悪い母のことが心配でならず、小さな胸は不安でいっぱいになっている。
そんな少女がつくった心の逃げ道は、自分が地底王国の呪われた姫で、試練を乗り越えれば、懐かしい故郷の地底に迎え入れられると妄想すること。

あの年ごろの少女にありがちな「お姫様」を夢見るのだ。その夢は、平和なときに見る夢ではなく、表情も陰険な魔物たちが、これでもか!という試練を与えてくる。
オフェリアの胸のうちで起こっている不安にさいなまれている様子が、そのままファンタジーの中に行き写しになっている映像に胸がふさがる思いがする。

見ているうちに、ああ、そうだ、こんなに悲しい、胸が痛くなる映画だったのだ、と思い出したけれど、最後まで目が離せなかった。
ラストシーンの悲しさ、無念さ、痛ましさに打ちのめされる。
でも、なぜかやっぱり好きな映画だ。

posted by 風土倶楽部 at 15:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 極私的観賞日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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