2020年12月12日

劉慈欣著「三体」と大城立裕著「カクテルパーティ」

恐怖の京都の夜から、およそ一ヶ月
やっぱり第三波、来ましたね

未だに、あの麩屋町U店の恐怖がよみがえってしまう
京大の感染症の専門家の宮沢氏が目玉焼き作戦を提唱しておられるが、まさに経験済み
あのような店が多いと、感染は増えるに決まっている
黄身の部分だ

さて、Netflixが映像化するという「三体」
中国のSF作家劉慈欣の長編SF小説で、アジア人初の第73回ヒューゴー賞の長編小説部門を受賞
SF小説はそんなに好きではないけれど、中国の作家がどんなアプローチをするのかと好奇心で3冊を読破してみた

すごい想像力と創造力だと思ったと同時に、環境への問題意識など社会的な課題をさりげなく取り入れていて、興味深かった
オープニングは、なんと文化大革命の時代
科学者の父親を目の前で理不尽に殺されてしまった天文学者の葉文潔が、人間への怒りを胸に異星人とのコンタクトを試みる極秘の施設に運命のように導かれていく。

監視の目を逃れて、三体星人へ、人類滅亡を願う思いを発信してしまう。
三体星人の住む惑星は三つの恒星の引力で乱れた軌道を取り、想像を絶する温度差を繰り返す過酷な自然環境を持つ
このあたりの創造性が豊かすぎて、もはや私の頭の中で映像化できない(笑
Netflixが可視化してくれるのを首を長くして待っている

三体星人は、地球へ移民してくる計画を着々と実行に移し始める
どうやら文明は地球よりも進んでいるようで、三体星人が智子(ソフォン)プログラムを地球に送りこんでくる。

ここで私は、もうギブアップ
なんだけれど、面白いのだ
わからないのに面白い 笑

頭で理解できない文章を読みながら、文字を追ってしまうという不思議な体験をした
特に三体Uの黒暗森林は、語れと言われたら、語れないんだけれど、夢中で読んだ
宇宙空間での戦闘シーンには、度肝を抜かれ、Netflixはどんなふうに映像化するのかとわくわくしつつ、戦慄した

黒暗森林の意味も、なるほど〜〜〜!
宇宙の広さを実感

そして、ラストは・・・いつまでも心に残る衝撃のラスト
これも、映像を見るときが楽しみで仕方がない

Netflixよ!待ってるよ〜!


大城立裕著「カクテルパーティ」

竹富町の仕事をしていたときに、大城氏の「琉球処分」を読んだ。
沖縄とその島々の歴史に初めて触れた本だった
沖縄は基地の問題や、江戸時代の薩摩藩による支配で語られることが多いが、琉球王国の島々への支配や貴族階級と人民間のすさまじい格差、朝貢外交については、ほとんど語られることはない
「琉球処分」で知ることがいかに多かったか・・・

その大城氏が亡くなったというニュースを見て、そういえば、代表作の一つである「カクテルパーティ」を読んでなかったと。
「カクテルパーティ」は、1967年に沖縄初の芥川賞を受賞した小説
駐留する米軍との親密なパーティが開催される一方で、信用していた米兵に娘を強姦される現実が表裏一体となり、その現実を前に国と国、人と人の関係性の難しさに直面。歴史を背景にしたとき、人の立ち位置は一筋縄ではいかないし、絡み合った糸をほぐすのは困難を極める。
そんな状況を傍観してきたのが日本人でもあるということが1967年にすでに小説として昇華されているのに、いつまでも踏み込むこともせず、今や、国防も危うくなりつつある日本・・・

高校あたりで教材に取り上げ、過去と未来を考える機会にしてほしい
テレビドラマ化されてもいい

併載されている「亀甲墓」「棒兵隊」などの短編も、多くの人に読んでほしい
沖縄が体験した戦争中の実態が、リアルに迫ってくる

大城立裕さま
ご冥福をお祈りいたします。


posted by Luna at 17:33| Comment(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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