2008年03月30日

花やこよひの主ならまし

花冷えの東京です。
桜が満開のときには必ず冷たい風が吹き、一雨くるのはお約束通り。
温暖化はまだそこまでに至っていないのかと、花冷えの今宵、妙な安心感。
一雨ごとの春、一雨ごとの秋。
雨とともに新しい季節がやってきます。

昨日は、三鷹公会堂で小三治の「ちはやぶる」を聞いてきました。
「ちはやぶる」が今までで一番の出来だったとかで師匠はご機嫌で歌まで披露してくれました。
すばらしい美声です。

歌ってくれたのが、平忠度のあわれをテーマにした明治時代の唱歌。
「更くる夜半に門をたたき 我が師を訪ねし言の葉あわれ
  今際の際まで持ちし箙に 残れるは花や今宵の歌…」 

文武両道に秀でた武将であった忠度。
41歳で戦場に散った彼が、この歌詞にあるように箙に潜ませた最後の一首とは・・・
  
ゆきくれて木のしたかげを宿とせば 花やこよひの主ならまし

花とは桜のこと。
なんとも味わい深い一首です。
師匠は、今の子どもたちにも歌を通して、日本の歴史を感じ、文化を心に残すようにしたいものだと何度も言っていました。
戦の一方で、こんな雅な歌を詠む武将たちの心の軌跡が今も伝わってくる。
文化というのはすごいものです。

「ちはやぶる・・・」は、百人一首にある在原業平の「ちはやぶる神代もきかず龍田川 からくれなゐに水くくるとは」に題材をとった演目。
たっぷり笑わせていただきました。

枕は「知ったかぶり」について
「知らないことはわからない、考えられないってことです」
含蓄のあるお言葉でした。さすが小三治師匠でした。


posted by Luna at 00:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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