2005年11月19日

JICAの研修生とともに水俣に行っていました。

菊池で蜜源ウォークなどを行った後、つばめに乗って水俣へ。JICAの「市民社会とコミュニティ開発」研修プログラムの一環として行われた水俣研修のファシリテーションのため、13日から16日まで同行していました。今回の研修生は16名で、そのほとんどが中南米の方。

水俣病という悲劇を教訓に「環境先進都市」として生まれ変わった水俣の取り組みを「コミュニティ」というキーワードで学ぶというもの。それを三日間で学ぼうというから、大忙し。水俣再生の立役者であった前吉井市長にも語ってもらいました。水俣はゴミ分別とリサイクルで有名ですが、吉井前市長は、「もう不要になった市長もこうやってリサイクル活用していただいてありがとうございます」とご挨拶。

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その後は、ゴミ処理をするクリーンセンターや、各地区で分別回収を行う回収ステーションへ。皆さん、市と地区がお互いに協力して、ゴミの減量とリサイクルを進めていることに深く感心していました。

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翌日は朝から、環境マイスターと市から認定されているお茶農家「桜野園」、ごみ減量や省エネを進めるエコショップとゴミ減量女性連絡会議、焼酎や日本酒などのビンのリユースを行う民間業者の「田中商店」、水俣病被害者の支援を行ってきた財団法人水俣病センター相思社と、水俣の主要な環境の取り組みを学ぶことのできる4箇所を駆け回り、午後は環境政策を推進してきた元環境課課長の吉本哲郎さんの講演。初めて見ること、知ることが多く、研修生の質問も相次ぎ、またその後は、グループでディスカッションと、すごい濃密な1日となってしまいました。

最後の日は、グループディスカッションのもとに水俣で学んだこと、自国に持ち帰れるもの、を発表。短時間でこれだけ多くのことを学んでくれたか!と感激するほど、充実した発表でした。
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ゴミのリサイクルなどは、国の状況によって持ち帰ることは限られますが、コミュニティと行政の協働や、環境や自然資源に対する教育などは、研修生がぜひ取り入れたいと思ったようです。また、今までは外からの援助によるトップダウンの開発が多かったが、地元が地元に学ぶことから始まる「地元学」の考えは、「研修生全員が持ち帰れることができる」「今までの開発とはまったく違ったやり方で進められる」と、口々に評価していたことが印象的でした。

空港へ向かう前に、水俣病資料館に寄って見学。写真は、水俣湾に堆積した水銀ヘドロを浚渫した埋立地エコパークの丘に、海へ向かってつくられた「水俣メモリアル」。パプアニューギニアから来たお二人が、水俣はたいへんな悲劇に見舞われたが、一方で素晴らしい人たちにも恵まれていた、と感慨深げに話していました。
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オマケ。研修の最中の15日の夜は漁業の方が祝う「えびす祭り」でした。本来は親戚などごく内輪だけで祝う夜ですが、「えびす祭りにウラシマさんが来てくれるとは最高バイ」と、漁師であり水俣病患者の杉本さんご夫妻が招いてくれました。
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当然、ごちそうは新鮮なお魚がたくさん。これは、小さな太刀魚を骨ごとすり鉢で丁寧にすった揚げたもの。「骨がまたよか味になる」だけあって、フワフワでとってもおいしー。
jica_minamataH17 031S.jpgこれは、おなじみのシラス。炊き立てのご飯に、このシラスをドバっとかけ醤油を垂らして、お茶をかけて食べる「シラス茶漬け」は最高バイ!
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余興も盛りだくさん。新しい時代への夢をたくしてつくられたハイヤ節2001を踊る杉本栄子さんら。これはもともとは漁師の踊りで、櫂をこいだり、帆をあげたり、網をひいたり、海の仕事の所作が踊りにアレンジしてあって、見ていても面白いです。(でも踊るのはかなり難しそう)今は、海のモンも、里のモンも、山のモンも、水俣みんなで踊るそうです。
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最後は、「屋内ブラザース」(屋内とは、地元で親戚という意味)の登場。水俣弁で笑い話をリズムに乗せて歌うこのパフォーマンスは、最近、地元で大人気。水俣弁のラップって感じでしょうか。私も、もうちょっと水俣弁が分かればもっと爆笑できたのですが、でも分からなくても大爆笑していました。つい、先日も市民会館で他の団体と一緒に舞台に上がり、忘年会シーズンのこれからは他の宴席から声がかかって引っ張りだこだそうです。それも漁のシーズン真っ最中、というのに!新たなライフスタイル「半漁半芸」登場か?!
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と、まぁ怒涛の三日間でした。10回以上訪れている水俣ですが、違う国の人たちとともに、新鮮な目で水俣を見ることができ、そして、豊かな海のまちの暖かい祭りを体験でき、また新たな水俣の側面を知り、楽しかったぁー、そして勉強になった三日間でした。
posted by 風土倶楽部 at 15:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 熊本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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